下町の本格カレー

今回紹介するのは、東京東部を代表する下町、深川エリアの一角。

東京メトロ東西線・木場駅の、門前仲町寄りの改札・イトーヨーカドー側の出口を出て、三ツ目通りを渡って南へ進めばすぐ目に入る。

大横川に架かる平木橋のたもとにあるこちらのお店。

ケバブとカレーのお店なんだろうということはわかるんだけど、情報過多の看板と居酒屋然とした提灯のギャップに戸惑いは隠せない。

そもそも店名はなんなんだ。

正解は、ロイヤルスター ケバブ＆カレー

正直、この佇まいを初めて見た時、入るか少し躊躇した。

しかし、漂ってくるスパイスの香りに誘われて思い切って入ってみたのだ。

今回は久々の再訪。

店内はシンプルながら雰囲気がある。

ランチメニュー

今回は２種類カレーセットで、マトンカレーと日替わりのゆで卵カレー、ドリンクはラッシーをチョイス。

現地の方なのかな〜という雰囲気の店員さんが、お客には流暢な日本語で対応し、キッチン担当には現地の言葉らしき言葉でオーダーを通す。本格的感が増すワクワク感。

ほどなくしてサイドのサラダとドリンクが運ばれてくる。

本場のカレー的なお店でサラダを頼むと、何とも表現しがたい風味のドレッシングがかかってくる。

美味しいんだが、他の種類のお店で出てきたら戸惑いかねない。

本格的カレー屋のサラダの味である。

サラダを食べ終えた頃、メインが運ばれてきた。

メニューには「ナン or ライス」と書いてあるのに、実際来ると「ナン ＆ ライス」になっている。

そして、ナンがデカい。

さらに言えば、ナンが美味い。

モチモチとした食感、独特の甘味、香ばしいコゲ、どれをとっても申し分ない。

カレーと合うのは言うまでもない。

ただし、表面に塗られる“ギー”と呼ばれる油が多め。
油の付いた手で水を飲もうと焦ると、私のようにコップを滑らせて倒し、テーブルを水浸しにして店頭さんを困らせてしまうので要注意。
でも笑顔で対応してくれる店員さん、とても素敵(ごめんなさいごめんなさい)。

辛味は５段階(甘口〜激辛)選べるうちの２段階目、普通にした。

スパイスがしっかり効いているので美味しいが、中辛くらいでもいいかな。

マトンカレーはクセがなく食べやすい。
ゆで卵カレーはマイルドながらスパイス感しっかりだ。

さらに、店頭にあるチラシを持ち込んで示して注文すると、ランチの場合はチキンティッカがサービスで付く。

こちらもスパイスがしっかりと効いていて美味。

そして、こちらのお店、なんとナンがおかわりできるのだ。

とはいえ、１枚でもなかなかのボリューム。
少し迷ったが、しかし、我慢ならずにおかわり。

当然なのかすごいのか、しっかり１枚目と同じサイズのナンがドーンと運ばれてきた。

カレーは残りわずかだが、ナンそのものも美味しいからデザート感覚でラッシーといただく。

そう思っていたら、「冷めてるけど、よかったらどうぞ〜」と出てきたのは

チ、チキンカレー！

たしかにしっかり冷めていて、経過が気にならなくもないが、コップをひっくり返すような迷惑な客にここまでしてくれるなんて(感涙)

＊たまたま余った？のがあったんだろうと思う。ナンをおかわりしたらカレーが付いてくるというわけではないと思う。当然のサービスだなんて思わないでほしい。

腹八分目ってなんだっけ？という満腹感にも、幸福感が伴う。

スパイスは偉大である。

詳しく書くとお店に迷惑になりそうだから詳しくは書かないが、店員さんの優しさが行き過ぎなくらいに感じられる出来事があった。

すごく現地っぽいようでありながら、江戸の下町っぽくもあった。

夜はケバブとカレーをつまみに引っかける居酒屋としても営業しているらしい(提灯に偽りなし)。

下町の一角で本格カレーと店員さんの優しさに触れたい人はぜひ一度。

Royal Star Kebab Nan Curry ロイヤルスターケバブナンカレー