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早坂吝「○○○○○○○○殺人事件」

公務員の沖健太郎ら、アウトドア趣味の男女があつまる孤島でのオフ会。
赤毛の女子高校生、上木らいちの初参加が、メンバーの間に軽いさざなみを呼ぶが、そんな彼女もすぐに打ち解ける。
和気藹々、孤島での生活を満喫する面々だったが、孤島の持ち主で仮面の資産家、黒沼重紀〔しげき〕の妻、深景〔みかげ〕が、メンバーのひとり浅川文則〔ふみのり〕と駆け落ちのような形で姿を消したことから、不穏な空気が流れはじめる。
そして、嵐の到来で本土との連絡も途絶える中、殺人事件が発生する。

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タイトルが伏せ字で、そこに入ることわざを推理してみろ、という趣向は、面白くはあるけれど、ためにする趣向という感じ。
小笠原諸島へ向かう船旅や、島へついてからの情景など、トラベルミステリとして普通に楽しいぶん、メタな悪ふざけとちぐはぐな感も。

ところどころ私の好みじゃない面もありつつ、3時間強と一気に読めてしまう分量のおかげで、まあまあ、くらい。
上木らいちの奔放すぎるキャラがちょっと鼻につくところはあったけど、解決編に入ってからの活躍はなかなかツボで、続編とかあるなら読んでみたくはなった。
エピローグが物悲しすぎ。

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