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ある受刑囚の手記11

ある受刑囚の手記1
ある受刑囚の手記10

子供たちは、唖然としていた。
ヘラに起こったことをうまく把握できないという様子だった。
彼ら彼女らに、どの程度の性知識があったかは分からない。
道端でまぐわう受刑者たちのことくらい、見たことがあっただろうが、それはあくまでケダモノたちの交尾、自分たちとは違う生き物たちの話だったはずだ。

言い出しっぺのエリカは、さすがにその事の意味は分かっていたに違いないが、それでも想像を越えるものだったのだろう。
彼女が一番困惑しているように見えた。

へたりこんでしまっていたヘラがうめき声をあげて、何人かが我に返ったように彼女を介抱した。
矢継ぎ早に質問を浴びせる。
彼女の身体のことを気遣うのはもちろん、その体験を自身の口から確かめたいという好奇心もあったはずだ。

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