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「一人称と二人称と」の続き

こんばんは。
前回「一人称と二人称と」の続きです。
「rakuraku vietnam」さんのYoutube動画、『初級ベトナム語文法第12課「あなたの名前は何ですか?」「Ten ban la gi?」』の文法をおさらいする前に、「ハノイのタイベオ先生」のサイト、『【人称代名詞】ベトナム語で「私」と「あなた」を使い分けるコツを教えます』を読んでいきます。

「ハノイのタイベオ先生」のお勧めされる覚え方のコツは、「親族名称をまず全部覚える(感覚的に覚える)」です。
理由は、ベトナム語では、「おとうと」「お兄さん」「おじさん」「おじいさん」などの親族名称を、そのまま他人との関係に置き換えて用いられているからなのだそうです。
例えば、「おじいさん」は「ong」、伯父伯母は「bac」、兄は「anh」、姉は「chi」、弟妹は「em」と呼びます。
サイトには早見表もついていました。
それで、相手が親族でない場合でも、年上男性は「anh」(兄)、に対する自分は「em」(弟妹)。年上女性は「chi」(姉)、に対する自分は「em」(弟妹)、というように、一人称と二人称が変わっていく。
なので、「わたし」(toi)、「あなた」(ban)は、便利な言い方だけど、公式の場所だったり、あまり親しくない人との間で使われる言葉で、親しい関係なら使われない、ということです。
同級生くらいの友達とでは、「わたし」(to)、「あなた」(cau)をよく使うらしいです。

「ハノイのタイベオ先生」は、次のように言われていました。
「これが、ベトナム語を通じて現れてくるベトナム文化の一端です。総じて、ベトナム人同士は、みんな大家族の一員で、みんな助け合うのが当たり前、年下は年上を敬うのが当たり前、という感覚を共通して持っています。このように外国語を勉強していくと、その言葉が使われるようになった背景を知ることができ、言葉の勉強を通して、その国の文化も理解できるようになります。これも、外国語を学ぶ面白さの一つだと思います」(『【人称代名詞】ベトナム語で「私」と「あなた」を使い分けるコツを教えます』より)。

「ハノイのタイベオ先生」は「私」と「あなた」の使い分けのコツを、このようにまとめられていました。

1.とりあえず最初は Tôi(私)とBạn(あなた)からスタート
2.そして親族名称をまず全部覚える(感覚的に覚える)
3.それから、相手が自分の親族だったら何と呼ぶかを考えて、その呼び方で呼ぶ
4.ベトナム人同士が話しているとき、お互いをどのように呼び合っているかを意識的に注意して聞く
5.余裕があれば同級生名称も最後に3つ  Mình(自分), Tớ(僕、私), Cậu(君)

これは、文法というより、ベトナムの人と人との関係の文化の学びでした。
それが言語にどんなふうに反映されていたり、溶け込んだりしているのか、を知れたように思います。
少しは、一人称二人称の違いに惑わずに、文法の勉強ができそうな気がしてきました。

今日は以上です。

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