株ってなに?おいしいの?
もちろん、野菜の話じゃないですよ(´ε` )
若い起業家から、こんな質問を受けたことがあります
「ぼくのもってる株は一株100円で発行したので、投資家に株を売るときも一株100円ということですかね?」
うむ。。。。。。。(^_^;)
日本では、そもそも株式投資をしている人の絶対数が多くはないですし
ましてや若くして株式投資をやるということも一般的ではなく、株、株式会社の仕組みについて丁寧に教育されるということもないので
こういう質問が出てくるのも全然おかしくないのかな?とも思います
で、上記の質問に対する答えはこうなります
「一株の時価で売ることになります」
この説明の意味を、本当に理解しようと思うと、ちょっと色々と知識をつける必要があります
そもそも「株式」って何?
そもそも株式会社の「株式」って何なのか?
「法律学小辞典」によると、次のように説明されています
株式 株式会社における社員、すなわち株主としての地位のこと。
(平井宜雄ほか編「法律学小辞典」(第4版補訂版)有斐閣、2008、129頁)
(・・;(・・;(・・;(・・;(・・;(・・;(・・;(・・;
引用した自分が焦ってしまいました
これではさっぱりわかりませんね
株式の意味を理解するためには、ちょっと遠回りですが、株式会社と違う会社制度と比較してみるのがよいかもしれません
たとえば、最近、ちらほらスタートアップで使われている「合同会社」
合同会社では、一人の出資者がもてる持分は一つだけです(注1)。
たとえば、かつおが50万円、わかめが30万円、たらが20万円を出して「いその合同会社」を作ったとします
「いその合同会社」の意思決定は、3人の社員の社員総会(株式会社における株主総会に相当)で行われることになります
が、合同会社では、各社員がもてる持分は「1」なので、要するに、一人一票になります。
かつおはたらの倍以上お金を出しているのに、意思決定をする場面では、たらと同じ票しかもっていないのです(たらちゃんおそるべし。。。)
これは、社員が家族だけなど、少ない段階ではまだよいですが、部外者含め人数が増えてくると、到底ワークしなくなってきます
これに対して、株式会社の場合、たとえば資本金100万円で1株1万円にすれば、かつおは50株、わかめは30株、たらは20株を保有することになります(注2)。
株主総会では、かつおは50票、わかめは30票、たらは20票もつことになります(かつお挽回!)
株主が多数になってくると、この違いは、顕著に現れてきます
たとえば、トヨタの株主は60万人(!)以上います(注3)
トヨタが合同会社だとしたら、えらいことになります
株主Aは100万円出資した、Bは500万円出資した、Cは1億円出資した・・・・・・だけど、株主総会(社員総会)のときは、一人一票
投資家(機関投資家)はやってられません
このように、株式会社の株式とは、「完全に均一化された」会社の支配権なのです
ピザで無理やり例えるなら、合同会社の持分は単一の不揃いのピース、株式会社の持分(株式)は機械で完全に均等に切断された単一または複数のピース、と言うことになります
なので、株式会社では、株式(持分)をたくさん持っている人が、その会社の価値を掌握することになります
さて、この話はもうちょっと長くなるので、次回につづけることにします
今日も1万回の失敗と挑戦を繰り返す起業家・スタートアップを応援しています。
(注1)これを「持分単一主義」といいます
(注2)これを「持分複数主義」といいます
(注3)https://global.toyota/jp/ir/stock/outline/
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?