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大丈夫だよ、すべてはうまくいっているからね。

斎藤ひとりさんの本。

題名を目にするだけで、すでに心がほぐれてきますね。

そして、ページをめくると、はじめにたった一言、こう書かれています。


「もう、心配しなくていいよ。」

この言葉に込められた、ひとりさんの優しさが、いきなり、ぱあ~っと広がってきます。

世の中を大別すると、「大丈夫な人」と、「大丈夫じゃない人」に分かれます。
なぜ 「大丈夫な人」と、「大丈夫じゃない人」がいるかというと、「大丈夫じゃない人」は、”大丈夫だ”ということがわからないからなんです。

もちろん多くの人は大丈夫なときもあれば、大丈夫じゃないときもあると思います。
でも、もしあなたが「自分の人生はうまくいっている」と思えないんだとしたら、それは”大丈夫だ’ということが分かっていない証拠です。

”大丈夫だ”というこいとがわかると、あなたの人生は必ずうまくいきます。 

本書では、この”大丈夫だ”ということが分かるように、

「そのままでいいんだよ」
「思い込みを捨てる」
「この世の法則」
「振動数」

というカテゴリーに分けて、説明されています。

私自身も常々、
「安心」と、「満足」の中で暮らすことを軸にしています。
それは、まさしく、
「大丈夫、すべてはうまくいっている」、という全肯定の中に自分をおく、ということです。

ひとりさんは、それを 起きたどんな出来事にも対しても、「100%幸せだ」と思えるかどうか、というふうに書いています。

何かをやって失敗しても、経験しただけ特なんです。
それで次はその経験を糧にして、うまくやればいいの。
先日もある人が、「ちょっとイヤなことがあって、グチを言っちゃったんです。こんな私はダメですよね」って言うけど、そうじゃないんです。
しあわせな人でも、ついグチをこぼすことはあるの。
そんなことも含めてしあわせだな、と思えばいいんです。いちいちなにかにつけて不幸だと思うクセをやめないと、しあわせにはなれないよ。

要するに、ひとりさんが、他の著書にも書いているように、
「自分のツゴウのいいように考える」、ということの実践ですね。
そして、決して自分を責めない。

この世の中で一番不幸なことは、自分のことを「大丈夫だ」と思えないことです。そしてさらに不幸なのは、まわりにそのことを「大丈夫だよ」って言ってあげられる人がいないことなんです。

半世紀以上、生きてきて、私の宝物になったのは、
「大丈夫なんだ」、
ということが、しっかりと自分のハラに落ちてきたことでしょうか。

これまでの様々な体験を通して、
「あれ、いっぱい悩んだり、心配したけど、なんか、結局大丈夫だったわ」
と、思うことの連続が、私をこうした境地に導いてくれました。

若い頃は、「大丈夫」、という出口が見つけられなくて苦悩しました。

大丈夫だよ、と言ってくれる人も、まわりにあまりいなかったように思います。

大丈夫だよ、と言ってくれる人がいても、それを受け入れられなかった自分がいました。

そもそも、「大丈夫」という設定が自分の中になかったのですね。

私の夫は、もともと「大丈夫」、という「根拠なのない自信」を若い頃からもっている人です。
その、彼の「大丈夫」を聞いて安心することもありましたが、昔の私は、イラつくことの方が多かったかもしれません。

「どうして大丈夫だと思うの?なんの根拠があって?」と問い詰めると、

「根拠なんてないんだけど、なんだか大丈夫、と思うんだよね」という呑気な返事。

そんな彼を、呆れて見ていたことも、たくさんあったのです。


昔、働いていた会社の上司が、私によく言っていたのは、
「もっと自信をもちなさい」、でした。
私は、「何の実績もない私が、自信をもつなんて無理です」、
と言い返していたものです。

だから、実績を積むべく努力したけれど、いつまで経っても自分への欠乏感はぬぐえずにいました。

自分への自信のなさを、いつも隠すように生きていました。自分のことを「大丈夫」なんて思えるはずもなく。

けれど、年を重ねていくうちに、努力や自分の実績と、自分への自信や大丈夫、という安心感は、別次元のものなんだ、と理解するようになりました。

それは、幸せというものが、何かがあるから幸せで、ないから不幸せだというのとは違うように。

くり返すけど「なにかがないと幸せじゃない」ではないからね。「しあわせ」は、あなたの心の感度や感性によって決まってくるからね。

きっと、まわりから肯定される環境で育った人は、自然に安心感をもって生きていけるようになるのかもしれません。私の夫のように。

生まれてきた子供はみんな「大丈夫だ」と思って生まれてくるんです。そして親も「生まれてきてくれただけでしあわせだ」って思ったんだよね。

それを「あれができなきゃダメ」とか「これができなきゃダメ」と言って育ててると、その子はだんだん、自分のことを、自分の人生を信じれなくなってしまいます。

根拠のない自信が先にあって、安心を持ちながら、そこへ辿りつくように動いていくのと、不安が先にあって、行動するのとでは、結果はもちろん違います。

不安から行動しても、「無駄な努力」となるだけで、そんなループにはまっていたことに、次第に気がつきました。

「大丈夫だ」と思って生きている人と、「大丈夫じゃない」と思って生きている人とでは、まったく人生が変わってくるんだよ。

これからは、私の宝物である、安心と満足を、「大丈夫だよ」という言葉にして、周りの人に伝えていきたいと、改めて思いました。

そんなことを言っても、「そうなのかな」と、思ってもらえる、説得力のあるお年頃になったのだから。(笑)

まずは自分が「大丈夫」ということを知ること。そして大切な人に「大丈夫だよ」っていうことを伝えることが大事だからね。



ひとりさんの本の紹介はこちらでも。


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