AIを使う人材になるための3つの方法(使われる人材にならないために)
AIに使われる人材
会社名等は伏せますが、以前、AIを活用したエラー判定ツールを導入したとのことで、とある会社を訪問したことがあります。
このシステムはすばらしく、AIが文章を校正し、誤字脱字等はもちろん、文体の調整、正しく理想的な文章の提示をしてくれるというものでした。
「自然言語処理ってすごいな~。技術もここまで進歩したんだな~。」なんて思いながら見ていたのですが、どうも「?」と思ったのが、その次の瞬間でして、AIが提示された文章が「あたかも正しい」かのような空気になったんですね。
そして、その原稿を作った人が冗談半分ではありましたが指導を受けたりといったことがありました。
AIを使うのは人間
AIを使うのはあくまで「人間」が主体であるべきです。なぜならAIは正しい計算はできるかもしれませんが、文脈や意図を理解しているわけではないです。
その点を理解していないと、「AIが言っているんだからすべて正しいんだ」という誤った認識が広まってしまいます。
そうなってしまうと、人はどうなってしまうのか?「無難な文章」「無難な仕事」だけをするようになってしまうのかもしれません。もしくは「AIに嫌われないような文章を書こう」といったことにもなるのでしょうか?
AIが判断した根拠を正しく知ることも大事
とはいえ、AIの判断を全く無視するのももったいない。そこで考えたいのが「なぜAIはそう判断したんだろう?」と問いてみることです。
「与えたデータに偏りがあったのでは?」「正解率はどうなっているのだろう?」といった観点からAIが判断した根拠を考えてみる。
これは最近言われている「説明可能なAI」とつながってくる考え方です。
もちろんすべてを説明する必要はないと思います。例えば工場での異常検査などのように、均一化された検査や判断についてはAIの判断根拠は不要と考えられます。純粋に、正しく判定させたい場合などは根拠はあまり必要ないのかもしれません。
AIを使う人材になる3つの方法
①AIに関する基礎理解を身につける
エンジニアでない限り、細かい技術を学ぶ必要はないです。しかし、「教師データってなに?」「機械学習?」という状態では「使われる人材」になってしまいます。最低限、必要な知識を身につけることが望ましいでしょう。
②結果をうのみにしない
これは先ほども書いた内容と重複しますが、特に予測、提案型のAIが下す判断については一度立ち止まって考えることが重要です。
人とAIの判断が一致すれば、それは力強い味方となってくれるはず。しかし判断が食い違っても悲観することはないと思います。まずはAIの判断を参考程度に考えてみるのもよいでしょう。
③人とAIの共同作業を意識する
AIは本当に身近なものになりました。うまく活用すれば私たちにとって強い味方になってくれます。
例えばAI OCRのようなものもあります。
AI OCRは特に学習時は人が十分に関与し、校正をするという工程が重要です(Human in the Loop)。
人まかせ、AIまかせにするのではなく、人とAIが共同して作業をする。そんな理想的な関係が築ける未来が望ましいですし、そういった社会になるよう、日々精進したいと考えています。
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