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リノベはトイレから始めるといい

先日、note主催のオンラインイベントを視聴したら、最後にモデレーターの最所あさみさんが、「noteの『ライフスタイル』のカテゴリに人気のハッシュタグがいろいろあるので、そちらを見ながら新しい記事を投稿してもらうのもいいと思います」と話されていて、いくつか例として挙げられた中に「#リノベ日記」があり、オッ!?となったわたしである。

普段noteの投稿は、コンテストやお題を見てから書くことはないのだけど、リノベ本の著者として、これは受けて立たねばなるまい。

そういえば、これだけ日常的にリノベをやっていながら、noteにリノベの話を書いたことはおそらくなく、よいヒントをいただいた。

というわけで、今日はリノベの話。

DIY入門にうってつけ


築34年の中古物件を、少しずつリノベしながら住んで11年。
わが家を見回せば、プロの仕事なり、DIYなり、どこもかしこもリノベした箇所だらけなのだけれど、「DIYリノベ初心者はここから始めるといい」と個人的に思うのが、トイレである。

その理由は、
①スペースが狭いので何をするにしても短時間、しかも1人でできる
②使用頻度の高い空間で、やりがいも工夫のしがいもある
③ドアで仕切られた独立空間だから色や装飾などの冒険と遊びができる
④DIY入門的な作業に気軽にトライできる
⑤風水的にもここを整えることは運気アップにつながる

……と、考えればいろいろあるのだけれど、たまたま最近、トイレの窓辺に10年前に取り付けた棚板が少し傾いているのに気づき、「気づいたときが修理どき」と工具箱を持ち込んでビスを打ち直しながら、「考えてみたらトイレってリノベしやすい場所だな」とふと思ったのだ。

で、棚板をちゃんと取り付け直した、現在のトイレの窓辺はこんな感じ。
(棚が傾いた原因は、ビスを石膏ボードに打っていたからで、壁の際ギリギリの柱にビスを打ち直したことで、グラつきがなくなった)

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予備のトイレットペーパーがちょうど置ける奥行きの棚板を取り付けて、出窓風にしている。これがあるとないとでは、トイレの使い勝手のよさがまったく違ってくるし、ペーパー置き場としてだけでなく、ちょっとした飾り棚としても、ここに棚板を渡したのは正解だった。

棚板は、寸法に合わせてホームセンターでカットしてもらったベニヤ板を白くペイントし、L字型の棚受け金具を使って壁に打ち付けただけ。電動ドライバーがあれば初心者でもラクラクできる作業である。

ちなみに、古い昭和の住宅っぽさがにじみ出ていた窓のアルミサッシも、自分で白くペイントしている。
元の茶色だったときは窓辺が暗かったが、白く塗っただけで格段に明るくなった。これはいい、と気をよくして、その後は他の部屋の窓のサッシもコツコツと白く塗り替えていった。

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こちらは、トイレのドアの上に取り付けた棚。棚板の奥行きは違うけれど、やっていることは窓辺の出窓風棚と同じ。L字の棚受け金具もホームセンターで買ったもので、こちらも取り付けて10年だが、最初から木部にビスを打ち込んだのでまったくグラついていない。

ここにはトイレットペーパーのストックや生理用品などを置いていて、トイレに入った瞬間は死角(頭上)なのがいい。

やり始めると、もっとやりたくなるのがリノベ

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トイレットペーパーホルダーをプラスチックでないものに変えるだけでも、空間の印象はずいぶん変わる。ただし、ペーパーホルダーは、位置的に石膏ボードの壁にビスを打たなければいけないことがほとんどで、専用のアンカーを使う必要がある。
実はわたしはこのアンカーを打ち込むコツがなかなかつかめず、何度も失敗したため、パテで修復した跡が残っている(けどトイレットペーパーで隠れるので普段は気にならない)。

実は、その後に2階のトイレのリノベをしたときに選んだホルダーが気に入ったので、それに変えたい気持ちもあるのだけれど、そうするとパテ跡がネックとなる。でも何かしらやり方はあると思うから、やっぱりどうしても変えたい!となったときに本気で考えるつもり。

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その気に入った2階のトイレットペーパーホルダーが、こちら。
とことんシンプルな真鍮性で、fogのもの。
2階のトイレの壁も床も自分で塗り変えた工程は、『直しながら住む家』に詳細に綴っている。

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トイレで棚の取り付けやペイントをマスターした後、リビングに設置した自作テレビ台がこれ。
納得いくテレビ台となかなか出会えないので、自分でつくってみたら、長いテレビ台探しの旅がようやく終わった。
思えば、「気に入る売り物を探すよりも自分でつくってしまう方が早い」という気づきは、このテレビ台が最初だった気がする。

他にも、わが家では台所でやっている「壁を一部だけ塗る」というDIYリノベも、まずはトイレで試してみるのもいいと思う。

最近も、連載している雑誌で、家具の塗り直しをDIY初心者の編集さんにわたしがレクチャーするという企画を組んでいただいた。

古びた家具を、自ら選んだ好きな色のペンキで塗り替え、その仕上がりに喜ぶ編集さんを見て、「うんうん、わかる。自分の手で生まれ変わらせるって楽しいよね!」とあらためて思ったのだった。

再三の自粛延長によって家にこもるしかない今、こうなったらとことん自分の住まいと向き合って、小さな部分からリノベしてみるのはどうだろう。今もっとも安全で、なのに刺激的で、やりがいのあることだと思う。
……と書きながら、わが家にもまだまだリノベしたい箇所は残っていて、その計画にまた腕がうずうずとしてきた。

とりあえず今いちばんやりたいのは、台所の勝手口ドアを変えること。1年以内には実現したいと思っている。

あぁ、なんて楽しい、そして終わらない、リノベの旅。


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