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シリーズ小説「界境の守護者」

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界境の守護者シリーズの小説たち
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#界境の守護者

いつもの駅で降りたはずなのに

 読書に集中していたのは認める。降りるつもりの駅を過ぎていたことは、1度や2度じゃない。 …

尚
4年前
17

お題「事なかれ主義」(掌編小説)

「リディは事なかれ主義?」 「いきなりぃ何ですかぁ? ヒイロォ?」 「リディの戦闘を気配で…

尚
3か月前
1

鏡の迷路

 無限に現れる鏡像の中に、未来の自分とか過去の自分、もしくは自分以外の何かの姿を探しなが…

尚
1年前
2

くたびれたスーツにスポットライト

「せっかくの本社出張なのに日帰りですか。ゆっくり話ができると思ったのに」  そう言ってく…

尚
2年前
4

いつものコーヒーを

 タブレットを持って近所の喫茶店に行き、店主こだわりのブレンドコーヒーを飲みながらイラス…

尚
2年前
2

消えゆく世界で 後編

 タイガは黙って続きを待った。ヒイロを見る目に力が入っているのは、光が薄らいできたからだ…

尚
2年前
2

消えゆく世界で 前編

「本の香りに包まれて」サイドストーリー  この世界に生きているのは、たった今ここに現れた彼らだけだ。  Tシャツにジーンズ姿のヒイロ。  華奢な身体を黒色のつなぎに納めているレイ。  そして、レイに左腕を捕まれ、右腕にはヨーヨーがからまっているタイガ。  その3人だけだと直観的に理解していても、あたりを見回して、タイガはため息をついた。  形を留めるエネルギーさえ奪われ、あらゆる物が崩れて元の形を失っている。  そこかしこには崩れている最中の塊があり、しかし元の姿はわからな

シゲキガホシカッタ

 何かがぶつかってきた衝撃があった。それから、熱を感じた。  すぅっと体から力が抜けてい…

尚
2年前
1

わかんないくらいずっと前から〈後編〉

前編はこちら  乾いた破裂音がした後、カツヒコの言葉にならない叫び声が聞こえた。 怒りを…

尚
2年前
5

わかんないくらいずっと前から〈前編〉

 バイト先から駅までは歩道橋を渡るのが近道だけれど、高い所が怖いボクは、歩道橋を歩くのも…

尚
2年前
5

本の香りに包まれて

 紙の本の匂いは、なんと心地よいのだろう。  生まれて初めて、こんなにたくさんの紙の本に…

尚
2年前
20

シゲキガホシイ

 女に手を引かれて歩きながら、俺は早く帰りたいと思ってしまう。  帰りたい場所は、この女…

尚
3年前

寝床屋のとある一日 3

 寝床屋の管理人になると、仲間の気配に敏感になるのだろうか。  じっと眠っていた仲間が目…

尚
3年前
5

幸せを願う者

 どこへ行けばいいのかわからないまま、夜の中を、前を向いて走っている。 「どうしよう、死んだかな、殺したのかな」  乱れた息のままに話すから、結がつまずいた。転ばないように引っ張って、また走る。 「結は悪くない」  ボクが言うと、結は、ボクの左手をより強く握った。  行く手に壁が見えて、先が丁字路だと知って、角を曲がるために走るのをゆるめる。  左肩を、捕まれた。結の右手はボクが握っているのに。  振り向こうとしたら、見えるすべてが歪んだ。  結の泣きそうな顔もぐらりと歪んだ