2021年9月、日本からイタリア・ミラノへ渡航した話
今回のnoteでは、筆者が2021年9月に日本からイタリア・ミラノへ渡航した話について書いていく。
出入国のたびにnoteを書いているのでもはやシリーズ化しているが、いつも渡航前は重要な情報を見逃していないか、ヒヤヒヤなのである。
1. 出国前のPCR検査が再度必要に
一時期、日本からイタリアへ入国するにはワクチン接種証明書があれば、陰性結果証明書は不要に、ワクチン接種証明書がない場合は、PCR検査を受け陰性結果証明書を獲得するようにという発表が出ていた。
ところが8月末に出された法令により、日本からイタリアへ入国するには、
「EU Digital Passenger Locator Form (dPLF)(居所情報に関するデジタルフォーマット)及びイタリア入国前72時間以内に実施したPCR検査又は抗原検査の陰性証明書の提示」
が必要となった。
この場合、なお「ワクチン接種証明書又は治癒証明書を所有している場合、入国後の5日間自己隔離は免除」ということで、2021年9月の時点では、渡航にはPCR検査を受けることが必須という状況に戻ったのであった。
これまでにも渡航前にPCR検査を何度か受けてはいたが、
・鼻咽頭での検査であること
・入国前72時間という条件に注意して検査日を予約すること
・海外渡航用の英語の証明書を出してくれること
というイタリア入国のために必要な条件に留意して検査機関を探した。
結果的に筆者は、都内の機関にて、朝の9時半にRT-PCR検査(16000円)を受け、結果は、その日の13時に判明した。
この結果を持って空港に向かったのであった。
参考:「日本からイタリアへ入国する際の注意事項(2021年8月30日~2021年10月25日まで有効)」
( https://www.milano.it.emb-japan.go.jp/itpr_ja/fromjapantoitaly.html)(2021年10月2日最終アクセス)
2. ワクチン接種証明書の取得と渡航前の諸手続き
2-1. ワクチン接種証明書の取得
夏の帰国中、筆者は運よく機会を得たため、日本でワクチン接種をすることにした。
というものの、イタリア政府より、8月6日以降、飲食店屋内、屋内のスポーツ施設、各種イベント、さらに9月1日からは教育機関や公共交通機関にて、グリーンパスを提示しないと、入場・利用ができないことが発表されたからである。
このグリーンパスとは、少なくとも1回はワクチン接種済みである証明、感染から回復した証明(6ヶ月有効)、PCR検査あるいは抗原検査の陰性証明(48時間有効)によって発行されるものである。
大学に行くために、その都度検査を受けるという選択肢もあるが、イタリアで生活するために、ワクチンを接種していないと何かと不便ということで、比較的スケジュールを自由に組みやすい夏休みに打つことを決めたのであった。
筆者は、2回目の接種後に地元の自治体に渡航用のワクチン接種証明書発行を申請し、その2-3日後に無事に証明書(紙版)を入手することができたのであった。
参考:
・「新型コロナウイルス感染拡大防止のためのイタリア政府の措置:7月22日閣僚会議決定」
『在ミラノ日本国総領事館』HPより(2021年10月3日最終アクセス)
2-1. デジタルフォーマット(EU Digital Passenger Locator Form )を作成
なお、検査結果の他、イタリアに入国する前にはEU Digital Passenger Locator Form (dPLF)(居所情報に関するデジタルフォーマット)が必要である。
こちらは自身のフライトやパスポートの情報を打ち込んでいくと、自動的にQRコードがもらえるという仕組みである。
必要なことを記入すると、QRコードが書かれたメールが送られてくる。
一応、それをスマホに保存して携帯すればよいことになっているが、心配な方は紙にプリントアウトして持ち歩いた方が良いであろう。
3. 成田空港から搭乗
今回は成田空港からの出国であったため、東京駅から成田空港へ行くバス(1000円)に乗車した。
一台のバスにつき、乗車している人は数人ととても少なかった。
ガラガラの成田空港も見慣れたものである。
もはや人が人が沢山いた頃のことが思い出せない。
成田空港の第二ターミナルに併設するナインアワーズ、こちらは宿泊だけではなくシャワーを利用できるサービスがあるとのこと。
今回はあまり汗をかかなかったので利用しなかったのだが、夜のフライトでフライト前に一汗流したい時にこちらを利用するのもいいかなと思ったのであった。
色々なお店が閉まっているが、ドラッグストアやコンビニ、スタバやマクドナルドは営業中とのこと。
なお筆者は、年会費永年無料キャンペーン中に作ったとある会社のクレジットカードがあったので、そちらを使って空港ラウンジを利用することにした。
静かに利用できるラウンジ、パソコンなど電子機器を充電しつつ、数時間作業した。
出国手続きの時間が来たので、航空会社のブースに並ぶ。
並んでいる間に入国のための書類が配られ、それに記入する。
今回は難なく出国の手続き・出国審査を済ませることができたので、ゲートまでしばらく歩く。
途中電光掲示板を見たが、時間帯もあってか、やはり便はかなり少ない。
ひたすら歩く。
ここまで来るともう安心である。
4. ドーハ経由で成田からミラノへ
カタール航空の飛行機に搭乗すると、まずマスクや消毒液のサニタリーセットが配られる。
夜出発の便なので、離陸後間も無くして夕食が配れる。
筆者は事前に、オリエンタルベジタリアンミールをオーダーしておいた。
白いお米に見えるものにはおそらく餅米が混ざっているのであろうか、もちもちとした食感であった。
他、豆のサラダやミニガンもどきの煮物など、脂質控えめでさっぱり食べることができる。
食後のお茶にヘーゼルナッツのウエハース。
KLMやエールフランスはやたらお菓子の種類が豊富なイメージだが、カタール航空のお菓子はこれとお酒のおつまみに良さそうな甘くないクラッカーがあっただけであったと記憶している。
二食目は、朝食なのか遅い遅い夜食なのかよく分からない感じで。
こちらは野菜の塩焼きそばとフルーツ、雑穀パンなど。
あっさりの味付け。
当然のことながら脂質タンパク質控えめ、炭水化物メインの献立なので、お肉やお魚好きな方には向かないかもしれない。
長いフライトを終え、一旦カタール空港で降りる。
夜中の4時くらい、煌々とした照明のもと営業中の免税店や飲食店もある。
成田からドーハまでの飛行機はわりと乗客がいたが、ドーハからミラノまでの飛行機は余裕があった。
搭乗後、食事がサーブされた。
味のしないオートミールは何とも言えない感じであったが、グリル野菜とオムレツは普通に美味しい。
KLMやエールフランスだと、日本から出発後、メインの食事、乗り換え地に到着1時間前に軽食、乗り換え地からミラノへの間にお菓子(マドレーヌや焼き菓子)をもらう感じなのだが...
搭乗時間と乗り換え時間が長いカタール航空の場合、日本から出発後、わりとしっかりめの食事が2回、乗り換え地からミラノへの間にもしっかりめの食事1回と軽食1回と、感覚としてはKLMの二倍くらいの量の食事が出された気がする。
ミラノ到着前にいただいたチキンと野菜のサンドイッチ。
チキンはしっとりであった。
5. ミラノに到着
20時間以上の長いフライトを終え、マルペンサ空港に到着した。
・ワクチン証明書(ある人は)
・陰性結果証明書
・ デジタルフォーマット(EU Digital Passenger Locator Form )
を提出するために列に並ぶ。
(行列の写真を撮ったのだが、手違いで消去してしまった)
この列が長く、小一時間くらい待った。
書類を提出後、入国審査ブースへ。
幸い日本のパスポートだとセルフコントロールのところで入国審査をすることができたので、列に並ぶことなくスムーズに入国できた。
セルフコントロールだと入国のスタンプがもらえないので、何かあった時のために自主的にスタンプだけはもらいに行くようにしている。
荷物受け取りのところでアルマーニやドルガバ、ゼニアの広告を目にする。
ファッションの広告を目にすると、イタリアに帰ってきたとホッとするのであった。
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以上、2021年9月にミラノへ渡航した時の体験談である。
筆者が渡航記録を書くたびに強調していることではあるが、こちらは情報サイトではなく、あくまでも個人の経験に基づく記録である。
渡航をめぐる条件や規制は、日々変化しているため、1週間前に有効であった情報が今も有効であるとは限らない。
まず参照すべきは、政府や領事館の発表や各航空会社の情報であるため、そちらへまずアクセスしていただきたい。
(写真・文責:増永菜生 @nao_masunaga)
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