見出し画像

優先順位は低いけど本当は大切な「耐震工事」

さて、今回は大規模のリフォーム工事でよくある「リフォームの優先順位は低いけど、本当はめっちゃ大事なこと」についてです。

実はとても大事なんですが、ついつい後回しにされがちな内容、それは【耐震】です。

■そもそもリフォーム工事って

リフォーム工事と言っても、大きく分けるといくつかあります。

まずは、目に見えてくる仕上げ材をきれいにするようなリフォーム工事。所謂、お化粧直しという工事です。

メンテナンス時期を迎えた住宅設備機器の交換工事。

その他にも、大々的に大きく工事を行う大規模リフォーム工事。こちらは間取りを大きく変えたりする工事です。劇的ビフォーアフターもまさにそうですね。

断熱性能を上げるための断熱リフォーム工事。

その他には、耐震性能を上げるための耐震リフォーム工事。などなど
リフォーム工事にも内容によって様々な工事があります。

どのリフォーム工事も簡単なものはなく、大小規模も様々です。
そんな中でも一際地味な耐震補強の工事。今回はそんな補強工事を紹介します。

補強工事とは?命に関わる工事

実は一番大事。それは命に関わるからです。

どのリフォーム工事でも、命を落とす危険性はそれほど高くはありません。設備が多少古くても、水回りの使い勝手が悪くても死ぬことはありません。

しかし、耐震性能が低いといざ地震が来たときに家が倒れてしまいます。

実際リフォームを検討している方でも、どうしても耐震性能は確保してください。何なら制振ダンパーをつけて下さい。というご希望を言う方は前者が3割いれば良い方で、後者はほぼ0です。

ほとんどの方は、地震の存在と家の性能がリンクしていないような気がします。
ましてや、大きな地震に遭遇したことがない。ニュースでは聞くけど自分ごとにできていない気がします。

リフォーム工事の実態

そんな脅したって、昔の家ってそんなに耐震性能が低いの?と思う方もいると思います。
多い時で週3回耐震診断を行ってきた僕に言わせて貰えば、ほぼ100% 99.9%の住宅は耐震診断を行うと倒壊する危険性が高いと言う結果になります。

それはなぜか?

1つは、法律が改正され、どんどん厳しくなっていることが挙げられます。工法や作り方も変わっています。決まりがなかった時代から、ルールを作りながら更新してきた時代を経ています。築年数が経っていれば当然劣化もします。

なので、どうしても今の基準に合わせる形で耐震診断を行い計算すると、ほぼ100%の住宅がアウトなのです。もちろん築年数の浅い建物は別ですがね。

実際解体をしてみると、骨組みの木が蟻に食べられてスカスカに・・・

屋根面には雨漏れしている跡が・・・

なんてことも多いです。

リフォーム工事はしっかりと勉強してから

賢くリフォーム工事をして、現状の問題をしっかりと解決した上で、より快適な暮らしを手に入れるためにはどうしたらいいでしょうか。

まずは勉強!

とても専門的なことも多い分野のため、しっかりと勉強することが大切です。
何もわからず工事を行うと損をしてしまうのが、会社選びは慎重にすることをお勧めします。

大規模のリフォーム工事を行う人はどういう人かというと、リフォームして「長く住む」ことが1つの目的になると思います。

この先何年住むのか?

リフォームするのに後数年しか住まない。なんていう人も少ないと思います。

この「長く住む」事に関して言えば、長く住めるように「地震に強くする事」=耐震 や「暖かく涼しく暮らす」=温熱に関わることは、実はものすごく重要になってきます。

これらの工事は、後から簡単にできない工事です。そして目に見えなくなってしまう工事です。

どこにお金をかけるか

見えないところにどれだけお金をかけられるかがとても重要です。

その1つの「耐震」です。耐震を重要視している人が結構少ないような印象があります。リフォーム工事をトータルで考えた時に、「デザイン性」や「使い勝手」・「予算」なんかが上位に来る中で、最後に上げられるのが耐震です。

でも、実際の問題を考えてみてください。せっかくお金をかけてリフォームしたのに、地震がきて家が潰れたら元も子もないですよね。

せっかくリフォームしたのに、寒かったら悲しいですよね。

損をしないために

大金と時間をかけて打ち合わせしてきた、大切なお家が、ある日突然地震がきて潰れてしまう。これは誰にでも起こりうることです。これは損をするのが、リフォームを受けた あなた になってしまうことを示します。

自分の家は、自分たちで守る意識を持って欲しいです。むやみやたらにリフォームを行ってもいい子なんで1つもありません。

もちろん 実際に地震にあう確率なんて極めて低いこと や どうしても予算上そこまで手が回せないというのが実際にはあると思います。

それでも長い目で見た時に、聞いてくるのが「耐震改修」です。地震も増えています。巨大地震が何十年のうちにくるなんて話もあります。

まだこれから、長い時間住まわれるご自宅です。「耐震」に関してもしっかりと検討できると良いと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?