久しぶりに会えた時、もっと良く見ておけばよかった。といつも思う。
旋毛はどこにあったっけ、どんな爪の形だったっけ。
いつまで経っても何も知らないままかもしれない。

自分のことが誰なのか分からなくなる。
本音が本音なのか自分でも分からなくなったら一体この入れ物は誰の何なんだろう。
発しなかった言葉たちは結局誰のものなんだろう。

一年のうち大半は画面の文章越しでしか繋がれなくて、それでも脳内で再生される記憶はまだ美しいままです。
何処にいても、どんなに離れていても、傍にいると思えるし傍にいなくて寂しいと思うのは今世紀最大の我儘だよ。


イヤホンから流れてきた曲に合わせて微かに指が跳ねる。
今度会えたら絶対嬉しくなって抱きついちゃいたいくらい待ってることをちゃんと伝えたい。

アイラブユー、アイラブユー。君が好きだ、君といたい。 
ハチがマオに言った寂しい言葉を繰り返してる。

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