夕方

夜が来るのが一日ずつ早くなっていく。

薄暗くなったホームに電車が入ってきて足元が少し照らされる感じとか、夏には見向きもしなかったことが気になってしまう。


幸せだと思うことも寂しいと思うことも、慣れてしまえば日常になるのを知っているけど、それが悲しいことだとはいつの間にか思わなくなった。

些細なことでも繰り返しじゃなくて当たり前なんかじゃないって分かるうちに伝えておきたい事が本音だとしたら、君に言うことは何一つ正直じゃないかもしれない。


昨日と今日とでさえ考えてることが違うから、"永遠"も"ずっと"も愚か明日のことすら信じられないけど、昨日も今日も想ってたことだけは本当で、本当のことだけを伝えたい。


また明日って言える帰り道は愛してるよりも確かな約束。積み重ねた思い出も昔話も今会えること以上のものなんて何もなくて、
そんなことを思って電車に乗った。


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