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スマホのない静かな朝

雨上がりの朝。
昨夜は本当にすごい雨だった。雷も派手に鳴った。
今朝はその音が川が流れる音に変わって、少し離れた、遠くでも近くでもないところで鳴ってる。それを聞きながら毎朝恒例の放心。
ほんの少し寝不足だけど気分は悪くない。今日の予定と、明日のざっくりとした予定を頭の中に巡らせる。あの人とあの人とあの人にもメールを書かなきゃいけない。昨日も同じことを思ったっけな。

朝に絶望と憂鬱を感じることが少なくない。その対処法として、重い腰を上げて外に出るようにしてる。今住んでる家の最も好きなポイントのひとつが外のスペース。外の空気と、晴れていたら日光に当たる。外に出るといつも変わらず大きなお山がそこにいてくれるし、たいてい鳥が鳴いてる。家の中で聞いた川の音はもっと大きくなる。そんな光景や音に集中すると、どうにか気持ちが落ち着く。自然を前にすると無心。育てている野菜の成長具合を確認する。1年以上前に始めたコンポストでできた堆肥をたくさん含んだ土に根を張ってくれている。水道水で水やりされるよりも雨水に降られた方が生き生きして見えるのは気のせいか。
今日もこの後雨が降るのかもしれない。雨と雨の間の静かな時間。空気が澄んでる。

人間も雨水を浴びて成長できたらいいのに。なんて思いながらシャワーを浴びる。だらだらと入浴したいけど水がもったいないのでできる限り簡潔に終わらせる。お風呂上がりに全身を保湿する時間が好き。保湿することよりも自分の手で自分の身体に触れることに意味があるんだと思う。どの部位に触れても、それは私を私たらしめる部位に違いない。セルフラブはまだハードルが高すぎるけど、愛せない自分でもケアならできる。

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