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ちょうどいい人、やっぱり人


朝早い便が琵琶湖沿いを走る。

左を見ればうっすら雪の残る集落とその奥に白い山。右側は見渡す限り湖。何やら、今乗っている特急列車”サンダーバード”が北陸新幹線の延長によりもうすぐなくなってしまう(?)らしい。金沢まで乗り換えなしで行くのはこれが最後になるかもしれないなぁ。
そんなことも考えながら景色を見たり本を読んだり、仮眠したりしているとあっという間に金沢駅。約5ヶ月ぶり。人生で二度目の光景。


バスに乗って中心街に到着して、前回とほぼ同じ道を辿りながら好きなショップや気になっていた場所を回る。風がびゅんびゅん吹いて雨と雪の中間みたいなものが降っていた。傘をさすのは本当に嫌いなんだけれど旅行ではなんか楽しい。爆笑しながら暴風に煽られる。耳と鼻は真っ赤で感覚なし。それでも足取りは軽い。


行く先々でそこにいる人々とたくさん話した。前回訪れたお店の方なんかは私たちのことを覚えていてくれて、温かく迎えてくださった。人が温かい。はぁ、だからやっぱり私は金沢が好きだ。いや、世界中どこに行っても温かい人はいるんだと思う。でも人の温かさとは一口に言っても、様々な感触の温かさがある。

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出窓の傍から

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映像や写真にうつらない感覚や感情を、等身大で言葉にしています。 誰かの人生を劇的に変える記事はきっと含まれません。誰かの言葉になりきらない…

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