ポスト・コロナの計画論(1)シアトル:特例による店舗空間の拡張について(その2)
店舗空間の拡張についてですが、シアトル市のOpen Dataによると、例えばキャピトルヒル地域では以下のような申請がなされているようです。
①キャピトルヒルの占用許可:シアトル市オープン・データ(Street Closures)参照
(A)はファーマーズマーケットで、これは毎週日曜日に行われるものです。ライトレール駅前にプラザがあり、プラザと道路占有とを合わせて開催されます。
②ファーマーズマーケット(キャピトル・ヒル)
(B)は飲食の空間の拡張です。
③レストランによる占用(キャピトル・ヒル)
個人的には地図の右下の「商店の展示用テント」がユニークで気になりました。申請データによると
「テントは2つのテーブルと卓上鏡、従業員用とお客さん用に2脚の椅子がおかれています」
シアトル市オープン・データ(Street Closures)参照
と書かれています。しかしこれは10月で終わってしまいました。天気が悪くなるからでしょうか・・・。
また、アマゾンのオフィスである「スフィア(球体)」の横も「Safe Start」プログラムとして道路占用の申請がなされています。
④アマゾンのオフィス:アマゾン・スフィア(中に植物園がある)
⑤スフィア横の屋外拡張空間
その横に設けられた屋外拡張空間(申請では暖めるための「ヒーター」もあるとのこと)で、屋外とは言え、開放型ではなく、屋内と同様の快適さが保たれる空間です。
複数回更新されているものも含みますが、「street closure」のデータによると39の申請が行われています。(2021年11月現在)道路占用は特にどこの地区に多いと言うことはなく、市のあちこちに散らばっていますが、住宅地でもファーマーズ・マーケットや、週末の遊べるストリートとしての申請がなされているようです。
⑥みちの占用しつらえと特性マトリックス
中心部以外の車依存が強い場所でも、このような占用許可が受け付けられていることで、みちの使い方も変わってくると思います。そして、しつらえの形によって占用料が変わると言うこともあるのでしょうが、しつらえが地区特性と連動したあり方で設けられているところがネイバーフッドの特性が明確なシアトルらしいなと思いました。(特にアマゾン横)