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ウクライナの国花はひまわり

 Twitterのタイムラインで、ウクライナの国花がひまわりであることを知った。(https://twitter.com/new_rakuen/status/1497507123437371392)

 ここで思い出したのが、中島みゆきさんの隠れた名曲、アルバム『Love or nothing』(1994年発表)に収められた「ひまわりSUNWARD」である。

あの遠くはりめぐらせた妙な柵のそこかしこから 今日も銃声は鳴り響く 夜明け前から
私の中の父の血と 私の中の母の血と どちらか選ばせるように柵は伸びてゆく

具体的にどこの国、というわけではなく、世界にあちこち起こっている紛争をテーマにしたものなのだろうと思いながら、こののっぴきならない歌詞に深く心を打たれたのだった。当時私はフランスに留学中だったので、なおさらこの日本語の重みが強く響いたのかもしれない。

 かつてはソビエト連邦という一つの国にあり(それがどの程度合意の元だったのか、ということはいったん傍に置く)、スラブ民族という一つの民族でありながらこんなことが起こっている。先日書いたように、私は単純に「ロシアが悪、ウクライナは被害者」という立場から物事を見るのは危険であると思っている。事実、テレビ東京が行ったロシア大使のインタビューでは「ウクライナがジェノサイドを行いながら、ミンスク合意の履行を拒んだ以上、ロシアとしては交渉ができない」と述べられ、「自分の意見と違うことを言われると、すぐに制裁を発動するのは国際社会ではない。ジャーナリストが国際社会という言葉を気軽に使わないでほしい」、「アメリカは内政干渉をする。対等な目で他国を見ない。他国の正当な利益を全く尊重しない。」などの発言もあった(https://www.youtube.com/watch?v=TWqsVX6310U)。バイデン大統領の批判や、EUでの地位を確立したいドイツの思惑を鵜呑みにしてはならない以上、この発言も一旦受け止めるべきなのだろうと思う。それとは別にして、「国花がひまわり」ということから、みゆきさんのこの曲を思い出し、柵を建てるのは誰だろう、とふと思った次第である。


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