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【5/22時点/21:13追記あり】京都の文化芸術関係者への行政からの支援(主に演劇やってる立場から)

※奨励金について補正予算で更なる追加(1億→3億)の情報を追記しました。
ナントカ世代どす。
昨日、小劇場での社会的距離に関する記事をポストした流れで、もしも京都で頑張る文化芸術関係者の誰かの参考になればと、ちょっと情報をまとめてみます。分かる範囲だけですが。

(奨励金①)京都市文化芸術活動緊急奨励金の応募は1,071件

発表・制作等の機会を失っている文化芸術関係者の活動を支援するために京都市が4月補正予算で創設した奨励金で、1団体もしくは1人当たり上限30万円を給付する制度です。京都新聞の報道によると、当初は150件程度の見込みで予算額5,000万円で制度を創設したものの応募が殺到(5/13時点で288件)し、現在審議中の5月補正予算では予算額をさらに5,000万円を積み上げる提案をしています。
これに関し、昨日(5/21)開催された「第11回京都市新型コロナウイルス感染症対策本部会議」の会議資料に興味深い内容がありました。リンクを貼っていますが、端的に言うと締切(5/17消印有効)までに1,071件の応募が寄せられたということです。当初想定の約7倍ということになります。

(奨励金②)予算が不足することは確実

応募者すべてが30万円の支給を申請したと仮定すればの話ですが、300,000(円)×1,071(件)で、321,300,000円(3億2,130万円)分の応募があったことになります。現在審議中の予算を含めて予算額は1億円。ざっと2億円が不足する計算になります。この仮定に基づくと、募集に当たっては「採択件数に応じて20万円を下限として減額することが」との記載がありますので、下限額で支給したとしても1億円以上が不足します。

(奨励金③)更なる予算の積み増しを期待→追記、積み増しの方向。

以上の情報だけで考えると、採択件数は最大でも500件まで絞らざるを得なくなります。その場合は市民への還元度や困窮度などを総合的に審査のうえで「誰に給付するのか」を決定することが必要となりますが、「緊急」対策として速やかな給付が求められる中、そうしたジャッジは果たして現実的で公正な形で実現できるでしょうか
先に触れた5月補正予算の概要資料では第3弾となる更なる対策を5月議会に提案するとの記載がありますので、最低でも1億円、可能であれば2億円程度の追加補正予算の議案提出を期待するところです。(5/22 12:55追記。本日の京都市会本会議において「2億円を積み増して3億円に」という市長の答弁があったという情報がありました。事実関係は未確認です。⇒同日21:13追記。KBS京都の番組京都bizXにおいて、2億円を追加して3億円規模の補正予算を提出する旨の報道がありました。

(奨励金④・支援①)奨励金対象者はロームシアターを利用できる?

奨励金に応募された方は既にご覧になっていると思いますが、奨励金の交付対象者への支援としてロームシアター京都を無償で使用できるという支援がございます。制約は一定ありますが、条件にあう場合は活用を検討されてはどうかと思います。

(支援②)その他の相談先(京都市がやっているもの)

その他、芸術活動に関する相談先として、京都市では
〇京都芸術センター(公益財団法人 京都市芸術文化協会)
〇ロームシアター京都(公益財団法人 京都市音楽芸術文化振興財団)
〇一般社団法人HAPS

を紹介しています。これに関してはリンクを貼るのは控えておきますが、それぞれの団体によって得意分野もあるでしょうし、必要な方はリサーチしてください。

(支援③)京都府の補助金もあるよ

京都府でも、文化芸術関係者支援のための窓口を設置しています。(今までのは京都市の話)
このページの下の方にもありますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて文化活動を自粛・縮小せざるを得ない方の活動継続に向けた補助金(京都府文化活動継続支援補助金)制度が創設されています。こちらは具体的な事業に対して経費の一部を補助するという内容ですが、具体的なアクションを期間内に起こせる方はこちらも併用して申請されてはいかがでしょうか?
その他、京都府の当初予算で措置されている補助金事業などもあります。具体的には、「令和2年度「文化力チャレンジ」事業補助金」や、文化財を活用した事業であれば「文化財活用推進事業補助金」などもあります。

(支援④)国レベルの支援施策なら文化庁へ

文化なら文化庁。ということで、文化庁でも窓口を開設しています。余力がないので詳しくは見れていませんが。

(情報①)「新しい生活様式」下における公演・イベントの在り方

緊急事態宣言が解除されたことを受けて、昨日(5/21)に「京都府における緊急事態宣言解除後の対応方針」が発表されました。ここでは、イベントの開催等について以下のように記載があります。

〇催物(イベント等)の開催について
全国的かつ大規模な催物の開催は、中止又は延期を要請する。

② 開催にあたっては、以下を目安としつつ、適切な感染防止策の実施を要請
する。
・ 屋内であれば 100 人以下、かつ収容定員の半分以下の参加人数とすること。
・ 屋外であれば 200 人以下、かつ人と人との距離を十分(できるだけ2m)
確保すること。

③ ②の人数に満たないイベントであっても、密閉された空間において大声で
の発声、歌唱や声援、又は近接した距離での会話等が想定されるようなイ
ベント等に関しては、控えるよう要請
する。

昨日ポストしたシミュレーションに比べれば、幾分かは前向きな内容ですが、依然として厳しい状況が今後も続くことが予想されます。(記載したのはあくまで京都府の立場で要請を行う内容ですので、法的な拘束力等があるものではないはずです、たぶん。。。)

(情報②)「京都市新型コロナあんしん追跡サービス」(主に劇場・主宰者向け?)

再び京都市の施策に話が戻りますが、クラスター発生のおそれがある店舗や集客施設等における感染拡大の抑止を目的として、QRコードを活用した追跡サービスの提供が昨日(5/21)発表されました。サービスのローンチ時期はまだ未定のようですが。
劇場などの施設単位で、難しい場合でも主宰者が開催イベントに限った形でも万が一の場合に備えられますので、必要に応じて利用を検討してみてはいかがかと思います。(利用者自らがQRコードを読み込む形のサービスなので、正直、実効性がどれだけ担保できるかは分かりませんが、有料イベントでもぎりがあるとかなら入場の条件としてしまうのもありでしょう。)

以上、小1時間で突貫で調べた内容ですが、参考になれば幸いです。

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