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糸島ショローのお出かけ日記・太宰府天満宮/九州国立博物館編

新緑の大宰府天満宮

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さて、「ぶどうのたね」から約1時間、通称「九博」とも呼ばれる九州国立博物館と大宰府天満宮へ向かう。山々と樹々の新緑が目に優しい。
「なんてキレイなの!」
「この季節、サイコー」
窓全開にして、風の通り道をつくると、新鮮な風っ子たちが「わぁーい~」とやってきては、飛び去っていく。
うきは市から太宰府市に向かう景色、遠くになだやかな山並み、山に彩りを添えるムラサキ色の藤花、川沿いの桜並木や果樹園、安野光雅が描く絵のよう。

景色に見とれているうちに九博駐車場に到着。
「九博は大宰府天満宮とつながっているからですね、ナンリさんはどちらから見たいですか?」
「ラストのてんぷらのために、早めに梅ケ枝餅を食べておいた方がいい。ってことは大宰府が先でしょ?」
芸術や神仏への崇敬より、常に食べ物優先的思考回路なのである。

しかし、博物館と大宰府天満宮が通路でつながっている、というのがイメージできなかったワタシである。
ま、行ってみりゃ、わかるわ。
そこは深く考えないタチでもある。
で、実際行って「おおおーーッ」となった。
歩く歩道とエスカレーターはさながら羽田空港。
ちょっと暗めのトンネル状の通路に虹色に点滅する照明。
ほっほー、ほっほー
とフクロウになっているうちに早くも大宰府天満宮エリアに到着。
「あのレトロな遊園地、子どものころ、よく来ました」
サカグチが左手を指さす。なるほど現役の遊園地がある。ここは浅草の花屋敷っぽい。
右手にズンズン進むと、新緑の巨木が空を塞いでおり、その下を行きかう観光客の波。
そうだった、ここは超有名観光地なのだった。


菅原道真を祀る太宰府天満宮さん、有名過ぎるとかえって敬遠してしまうようなところがあるが、行けばなるほど空氣が違う。
「移住後半年もたってしまいましたが、やっとご挨拶に参りました」
本殿は3年後の完成に向けて改修工事中。屋根に木が生えているユニークな「仮殿」もまた見学に来よう。
あの有名な「飛梅」の前で記念撮影する観光客たち。韓国語、中国語がワンワン飛び交う境内。ここも明治神宮(東京での住まいは明治神宮のそばだった)と同じだわ~。


牛さん像もいろんなところにあって、もれなく額あたりが変色している。毎日、みんなから撫でられているんだろうね。

ちかれたよ、的な座り方


裏手にはまたしても夫婦楠やひょうたん池に隣接した巨木がズンズン。
元氣はつらつな黄緑色を思いっきり天に向けている。
空からの光が枝の間からこぼれる、なんと美しか~。
太宰府天満宮がこれほど広大とは思わなんだ。

自然に勝る美しさはない。

「ここはまたゆっくり来るとして、梅ケ枝餅に行こ」
「ワタシが学生時代バイトしてたお店がここです」
なんとサカグチ、梅ケ枝餅屋でバイトしとったん?

焼き立て1個150円
参道を歩く人はもれなく梅ヶ枝餅を食べていた。

「梅ケ枝餅餅でもお店によって、だいぶ差があるとです」
そーなのか、ま、食いしん坊サカグチが云うんだから、そうなんだろう。
次回は他の店の梅ケ枝餅餅を食べてみよう。
「よし、梅ケ枝餅を食べるミッション完了。次は九博のアールヌーボーのガラス展へGO!」
「アイアイサー」
再びトンネル通路を抜けて、九博に向かうふたりであった。

ヒトはなぜ造形するか?「アール・ヌーボーのガラス展」

その日は、この展覧会の初日だった。
展覧会を見終わった着物姿の上品なマダムたちがミュージアムショップでなにやら物色しているのを横目に足早に通り過ぎる。
「あと30分で閉館です」
「はーい」
館内すべて撮影OKだそう。
最近はこの太っ腹パターンが増えた。これで図録を買うヒトが減ったのでは?なんて心配する必要はないんだろうけど、ね。
さて、展示の大半はガレとドーム兄弟の作品群。
「作ってて、飽きなかったのかね?」
身もふたもない疑問を堂々と口にするショロー。
「このキノコ、かわいい~」
自ら刺繍などの手作りをするサカグチはショローとはまったく違う視点で作品を見ているようだ。
超スピードではあったが、見るべきものはしっかり見た感あり。
「大宰府がてら、ここもまた来よう―ねぇ」
「ですねぇ」

独特な形の九博。内部は木を多く取り入れられている

ラストは天ぷらの「ひらお」

「ラストは福岡空港そばのひらおです」
「塩から、エビ天、ひらお~いぇい~」
スタート地点の水城跡駐車場でそれぞれの車に分乗し、空港を目指す。
「通勤時間なので離れてしまうかもしれませんが、ナビに従って、現地で合流しましょう」
「はーい、大丈夫でーす」
一応素直に返事をしたが、必死になってサカグチの車の後を追う。だって、Googleナビ、違う道を指示するんだもん。
約20分後、「ひらお」駐車場に到着。目の前から次々と飛行機が飛び立っていく。ここがあの有名な天ぷらの「ひらお」か。ついに来ましたよ。
自動販売機で食券を買い、案内された席に着席。

セットされ、てんぷらを待つ。
この塩からだけでもごはんが進みそう。

エビ、豚肉、白身魚、ピーマン、ナス、カボチャ、イカ。
揚げたてが運ばれてくる贅沢。なのに千円以下。
いやぁ、満足満足。
「いつも行列で凄いんですよ」
「でしょうねぇ~」
ずっと行きたかった「ひらお」、また来るです!

目の前で揚げてくれることに感動する


朝、昼、晩の3食と、おやつ3回。
よく食べた1日。
1週間分の愉しみを一氣に味わったような一日。
「次はどこに行こうか? なにを食べようか?」
食いしん坊部、すでに次回の旅は始まっているのだった。

お付き合いいただき、ありがとうございました。
今日もご機嫌元氣な1日を!

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