宮古空港を利用してみた

このたび初めて宮古空港を利用した。

【滑走路】
南西から北東にかけて滑走路が伸びている。そういう風向きなのだろうか。南西側から着陸する場合、島をぐるっと一周して旋回して着陸するので、右側窓側席から島がよく見える。島は概ね平らだが、河岸段丘のように段がついており、段の部分が水を通さない地盤、平らな部分が水を通しやすい地盤のようで、地下水を貯める地下ダムがあるが、もちろん空からは地下ダムは見えない。

宮古島だけでなく橋で結ばれている周辺の島も見える。下地島空港はすぐそばである。

滑走路は2000mあるので石垣島同様にANAの787が羽田から飛んでくる。誘導路はないので、滑走路端のターニングパッドで向きを変える。誘導路を設置するためのスペースはありそうだが、そこまでの需要はないということなのだろう。

【就航路線】
日本トランスオーション航空の那覇路線が中心だが、同社の羽田便(閑散期には同社の737だが高需要期にはJALの767になる)や関空便、ANAの羽田便や那覇便もある。また琉球エアコミューターの離島路線もある。

数えてみたら1日28往復あった。大半がジェット機なので地方空港の平均よりもかなり多い。

【ターミナルビル】
現在のターミナルビルは1997年にできたものらしく、それまでは滑走路の反対側の平良の市街地に接して旧ターミナルビルがあったようである。現在のターミナルビルの正面には宮古シティというショッピングモールがある。

ボーディングブリッジは3本あるが、離着陸が集中すると不足する。かといって沖止めするほどでもないので、出発便が遅れると到着便がゲートに入れず待機する。

ターミナルビルは地方空港としては標準的な大きさで、バゲッジクレームは2箇所しかなく、今のところJAL系とANAしかいないのでなんとかなっているものの、乗客数に比してターミナルビルは全般的に手狭である。そのため2019年に拡張されたようだが、それでもまだ手狭に感じる。ターミナルビルの屋根は立派な瓦屋根なので見た目は錚々たるものだが、中は意外とこじんまりとしている。737やA320が1日数便来る程度の地方空港なら十分なサイズだが、1日28往復も発着するうえに羽田からワイドボディ機が飛んでくるとキャパシティが足りない。この便数なら長崎空港くらいのキャパシティが必要である。

スカイマークやジェットスターは下地島空港に就航しているが、たしかに現空港のキャパシティを考慮すると下地島空港に分散した方がよい。では滑走路の長い下地島空港に1本化すればよいかというと、下地島空港では宮古の中心部から遠いし、ターミナルのキャパシティもさほどないし、下地島空港の駐車場は現在の利用客の車で一杯だし、さらに伊良部大橋がボトルネックになるので結局現在の2空港体制になるのだろう。

せっかくなので下地島空港にも立ち寄ってみたが、旧来の施設が残っており、旅客ターミナルビルは敷地の奥の方にある。いつ旅客便が撤退してもよいようにしているのか、あるいは単に建設費用を安くするためなのか、チェックインカウンターエリア、出発と到着の制限区域エリア、国際線到着エリアがそれぞれ独立した平屋になっている。古い建物を壊して新しいターミナルビルを建てればもっと大きなターミナルにできそうだが、それでも駐車場のキャパシティが全然足りない。

【レンタカー店舗】
多数の会社の店舗が空港周辺に散在している。ターミナルビル内にレンタカー会社のカウンターがないので、飛行機が到着すると到着ロビーにレンタカー会社の看板を持った係員が立って待機している。名前を告げて送迎バスに乗って店舗に行く。

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