JRのネット予約で任意の経路の普通乗車券を予約できるようにしてほしい

最近はネット予約が普及したおかげで駅の有人窓口が減ってしまった。大抵は新幹線で単一区間で乗るだけなのでネット予約で特に不自由ないのだが、長距離を乗るときに乗車券を通しで購入できないのは不便である。普通乗車券には遠距離逓減があり、通しで購入する方が割安なのでできれば通しで購入したい(もしかしてJRは遠距離低減自体を無くしたいのだろうか)。

たしかにチケットレスは通常の運賃料金よりも割安なので単一区間で購入する方が結果的に安いこともあるし(特にJR九州のネットきっぷは激安)、チケットレスなら乗車前なら何度でも変更できるという利点もある。しかし区間ごとに購入するなら別にJRでなくても飛行機でも高速バスでもよいわけだし、さらに言えば車を使うなら予約すら不要なので、みすみす他の交通機関との競合を招いているように見える。区間ごとの比較なら区間ごとに最もコストパフォーマンスの良い交通機関を選んでいけばよい。その中で、いまどき公共交通機関で発券が必要なのはJRくらいである。

たとえば東京から宮古まで行くとする。乗車券を普通に購入できるなら、東京都区内から宮古までの乗車券と東北新幹線の特急券を購入し、盛岡から宮古まで山田線に乗ることになる。通しで購入できない場合、東北新幹線の東京盛岡間を新幹線eチケットで購入し、盛岡から宮古までは別途購入することになるが、盛岡宮古間を単独で購入するなら106特急バスの方が本数が多くて便利なので、わざわざ山田線に乗ることはない。実際には、東京宮古間くらいならえきねっとでも購入できるが、もう少し経路が複雑になると、えきねっとでは対応していないので、新幹線や特急列車の走らない区間では、高速バスにしようかとかレンタカーにしようかとなる。

ネット予約はマルスのフロントエンドなので、理論的には任意の経路で発行することが可能なはずだが、現状ではネット予約も指定席券売機も機能が制限されている。本来なら有人窓口を減らす代わりに機能を拡張すべきところだが、ニーズが乏しいのか、切り捨てられている。では乗車券が完全にチケットレスにできているかといえば、別にそうでもない。JRが会社またがりでチケットレス化するのが難しいことは理解するが同一会社内でチケットレス化できているのはJR四国だけである。

切符を買える機会を自ら狭めておきながら、乗客が減少したから採算が取れないというのは何かがおかしいのではないか。

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