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神河チャンピオンシップ大会レポート

こんにちは。HareruyaProsの佐藤啓輔です。
今回は先日3/11より行われた神河チャンピオンシップに参加しましたのでその大会レポートとなります。結果だけの簡単なものにはなりますがよろしくお願いします。

大会について


今回参加した神河チャンピオンシップのフォーマットはアルケミーとヒストリックの混合フォーマット。セットチャンピオンシップのフォーマットとして初採用となるアルケミーはよりデジタルな要素を取り込んだアリーナ独自のフォーマットになります。具体的には紙マジックではできない能力の導入や、個々のカードの弱体化や強化、他のDCGでいうナーフとバフによるバランス調整が施されます。
例えば、スタンで大活躍の《エシカの戦車》や《黄金架のドラゴン》はナーフによる影響で弱体化されています。
例)《エシカの戦車》 のナーフ
 ・場に出たときのトークン数 2体 → 1体
 ・搭乗4 → 搭乗2

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※アルケミーの詳細は下記を参照
https://mtg-jp.com/gameplay/format/alchemy.html

ヒストリックは以前よりセットチャンピオンシップで採用されていたフォーマットで、こちらもアリーナ独自のフォーマットになります。
少し複雑なのはアルケミーで新しく入るカードやバランス調整はヒストリックにそのまま反映されることです。
アルケミーにより調整された《エシカの戦車》はヒストリックにおいても調整版を使用することになります。スタンダードも並行して遊んでいると混乱してしまいますね・・

今回はMPLの茂里さんが中心となり、神河チャンピオンシップ権利獲得者に声を掛けさせていただいて集まったチームでデッキの選択と調整を行いました。

デッキ選択 ~アルケミー~

NEO神河導入以前のアルケミーはグルール狼男がトップメタで次いでラクドスミッドレンジという環境でした。共に《街裂きの暴君》を採用したデッキとなります。

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しかし、NEO神河リリースにより環境は激変
あれだけ存在したグルール狼男は駆逐され、ナヤルーンが台頭してきました。
このナヤルーンは赤緑というカラーでは対処不能なサイズの生物を簡単に作り上げ、プラスで絆魂をつけることで対狼男とのライフレースを破壊することができます。つまり狼男にはとても有利。
良いか悪いかお互い《街裂きの暴君》を叩きつけ合う時代は終焉を迎えました・・

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この結果を受けて、少なくともナヤルーンには不利がつかないデッキを持っていく方針になりました。ナヤルーン自体は対策しようが無いほど突出したデッキではなく、意識すればしっかりと勝てるレベルのデッキと判断し自ら使用することは今回控えました。当然意識もされますしね。
そして最終的に自分が選択したのは白単アグロです。

白単アグロについて

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https://mtgmelee.com/Decklist/View/206387

ナヤルーンに不利がつかないという条件は満たせていること、アグロによる押し付けで、その他のデッキにも十分戦える力があると感じたので選択しました。ナヤルーンメタで少し増えると予想し、一つ懸念であった青白系のコントロールに対しても練習の中で十分渡り合えることが確認できたこともポイントです。土地の色事故が無いのも良い。

大会後に他の方の白単を確認したところ、ナヤルーン対策でメインから《エメリアのアルコン》を複数毎採用しているタイプが多かった印象ですが今回使用のリストはそこまでメインからナヤルーンに寄せず、《精鋭呪文縛り》などに枠を裂いたバランス型(?)となります。
《エメリアのアルコン》がいれば当然ナヤルーン戦は非常に楽になるのは間違いありませんが、今回使用したリストでもサイド込みで十分勝つ見込みがあるのでメインボードからそこまで寄せた構成は見送りました。

白単は相手の動きを阻害する能力を持つ尖った生物が多く、メタゲームに合わせてチューンできるのは良い部分ですね。その分デッキの強さのバランスを取るのが重要でもあります。

サイドボードは基本的に除去枠と3マナの生物を採用。3マナ生物はどこかに寄せきることができず散らかってます。(ガーディアンオブフェイス、アルコン、レーデイン)
後述するメタゲームブレイクダウンでは、結果的に白単が多く、次回使用するならミラーマッチを睨み、《夜明けの空、猗旺》をサイドに取ることを検討するでしょう。ミラーマッチは地上同士で並べ合うのため突破しづらく(もちろんサイズも一緒)、上から攻めるプランが有効です。《夜明けの空、猗旺》はスカイクレイブの亡霊にキャッチされず、警戒により《放浪皇》に除去されないのは大きなポイントです。5マナと重たいですが相応の働きを期待できます。実際ミラーマッチではありませんが出されて悶絶しました。

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あと余談ですが、外れない中隊こと、《審問官の隊長》は今まであまり使ったことがなかったので、クリーチャーの枚数不足にならないようサイドボーディグするのは意外と大変でした。サイド後は除去カードを増やしたいことも多いので・・
気を抜くと3/3警戒が出るだけで終わります。

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デッキ選択 ~ヒストリック~

NEO神河導入以前のヒストリックはイゼットフェニックスとゴルガリフードがトップメタ。前回のイニストラードチャンピオンシップでも活躍していたデッキです。NEO神河導入後は参考となるような大きい大会はほとんどない状態のためどう変化するかの予想は大変でした。
・前環境トップメタデッキや有力デッキに採用できる新カードはあるか?
・対フードに《告別》や《碑出告が全てを貪る》が効果的ではあるのでどのくらい影響するか?
等々を考えつつも、イゼットフェニックスとゴルガリフードは変わらず多いと予想し、それら両方のデッキに戦えるデッキを持ち込む方針に。
最終的にはチームでシェアしていただいたジェスカイオパスを選択しました。
イゼットフェニックスやゴルガリフードをチューンして持っていく案もありましたが、ミラーマッチをあまりやりたくななかったので避けました。。

ジェスカイオパスについて

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https://mtgmelee.com/Decklist/View/206571

ジェスカイオパス自体は以前よりあるデッキです。
コントロールデッキながら、《マグマ・オパス》によるブン周りルートがあり、対クリーチャーデッキには特に強く立ち回れるデッキです。
細かく触れませんが、イゼットフェニックスとゴルガリフードを意識したチューンをされており、自分自身使い慣れているタイプのデッキであることも決め手でした。
サイド後は墓地対策が増えるため勝ち手段として、《パルン、二ヴ=ミゼット》と《夢さらい》を採用。《夢さらい》はあまり見ないチョイスかもしれませんが、対ゴルガリフードでは絆魂も相まって非常に強力な1枚です。
練習段階で青白系に苦戦したため、追加の打ち消されない生物として《原初の潮流、ネザール》を検討しましたが、前者に比べ重いことや、青白系よりはゴルガリフードへのガードを上げたいため《夢さらい》の方が良いと助言をいただき、今回不採用となりました。

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メタゲームブレイクダウン

大会前日に恒例のメタゲームブレイクダウン公開されます。
※公式より引用

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https://mtg-jp.com/coverage/neochamps/article/0035870/

アルケミーは白単が最大勢力で、次いでナヤルーン。
マークが厳しいとはいえ何だかんだナヤルーンは最大勢力と予想していたためこの結果は意外でした。ダンジョンデッキやマルドゥミッドレンジは当然想定外。

ヒストリックはイゼットフェニックスが最大勢力で、次いでアゾリウスコントロール、ゴルガリフードと続きます。イゼット、ゴルガリの両デッキにつついて多いとは予想していたものの、ゴルガリフードを苦手とするイゼットフェニックスは数を減らすだろうと思ってましたので比べて2倍以上多いのは想定外。ここまで多い理由は対フードの相性差という懸念はあるものの、ブン回った時はどのデッキにも勝てることが魅力だったのかなと予想します。また、サイドに《碑出告が全てを貪る》をタッチで取ることで対フードの相性差の覆しを睨んだ構成も見られました。
その他注目するべき点は、亜種を含め青白系コントロールの多さですね。合計するとイゼットフェニックスを超えますね。
NEO神河より、《冥途灯りの行進》、《放浪皇》、《告別》の加入が大きかったのでしょう。
他に魂力ランドなども色んなデッキに採用され、NEO神河がヒストリックに与えた影響は大きいですね。新セットのカードが活躍するのはいいものです。

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神河チャンピオンシップ DAY1

ここから大会レポートです。
最大3日間に渡る大会の初日となります。
次につながる大会として世界選手権があり、各チャンピオンシップの上位6名は権利獲得となります。
その他の権利獲得方法として、リーグメンバー(MPL,MRL)は3回あるチャンピオンシップでポイント上位5位(とても狭い・・)に入れば権利を獲得します。
自分は前回のチャンピオンシップでは初日落ちで、ポイントによる権利獲得は難しいため上位6位を狙いに行きます。

初日はアルケミー3回戦ヒストリック4回戦を行い、
4勝以上出来れば2日目へ進出することができます。
それでは初日の対戦結果です。(アルケミー:R1~R3 ヒストリック:R4~R7)

R1 Azorius Control (Nathaniel Knox)  2-0
R2 Orzhov Midrange (Adam Yang)  2-1
R3 Mono-White Aggro (yuya yamakita) 1-2
R4 Azorius Control (Miguel Simões)  0-2
R5 Izzet Phoenix (Steve Pearlman)  2-0
R6 Esper Pact (CJ Smith)  2-0
R7 Izzet Phoenix (Matheus Akio Yanagiura)  0-2
何とか4-3で終えることができ、初日は突破しました。
ギリギリながらここのところCSでは初日落ちが続いていたため嬉しかったです。

神河チャンピオンシップ DAY2

2日目はアルケミー4回戦ヒストリック4回戦を行い、
上位8名が3日目に進出です。
それでは2日目の対戦結果です。(アルケミー:R8~R11 ヒストリック:R12~R15)

R8 Mardu Midrange (Théo Moutier)  2-0
R9 Mardu Sacrifice (Aleksander Kozina)  0-2
R10 Selesnya Ramp (Matt Sperling)  2-1
R11 Orzhov Venture (Raphael Levy)  2-1
R12 Izzet Phoenix (Sebastián Pozzo)  1-2
R13 Golgari Food (Jean Zarrouati)  2-1
R14 Izzet Phoenix (Logan Nettles)  1-2
R15 Jeskai Creativity (Alexander Rosdahl) 2-1

2日目は5-3で終了。
初日の結果と合わせると9-6の46位。$3000のマネーフィニッシュでした。
アルケミー5-2のヒストリック4-4だったのでもう少しヒストリックで勝ち星を重ねたかったですね(*_*)
アルケミーでは仮想敵ナヤルーンと一度も当たらず意外でした。(ブンで負けることもあるので積極的に当たりたいわけではありませんが・・)
ヒストリックではイゼットフェニックスと多く当たりましたが勝率が悪かったです。メインは勝てていたのでサイドボード後のプランやプレイがイマイチだったかもしれません。そこは反省して次に活かします。
あといつものことながら大会中は眠たいので何とかしたい(=_=)

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印象に残ったマッチについてレポートします。

◆R13 Golgari Food
お互い1本づつ取った3本目でトラブル(?)発生によりとても焦りました・・

《覆いを割く者、ナーセット》の能力を起動したところで4枚スペルが捲れ、盤面の状況を確認しつつどれを選ぶか吟味していたところ・・
あれ?選べないぞ・・

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とても焦りつつスクリーンショットを運営に提示。しかし時間内に解決は出来ず何も選べずに解決されてしまいました・・
一度再起動すれば治っていたかもしれませんがそのままゲームは続行。
ゲーム自体は時間ギリギリながらも2体の《夢さらい》が何とかしてくれて勝利できました。
試合中にこういうバグ(?)に直面することもなかったためとても焦りました。
勝敗を左右するような場面で起きてしまいましたが、何とか冷静さを保ち勝利できたのは良かったです。
いつ似たような状況になるかはわからないので、起きてしまった時の対処は事前に確認して備えておきたいですね。(スクリーンショット撮る、運営に連絡する方法 等々・・)

終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございます。
今回の神河チャンピオンシップは最終成績9-6という結果で終わりました。
目標である6位以内には遠く及びませんでしたが、直近のチャンピオンシップは初日落ち続きでしたのでそれに比べると良かったかなと思います。
改めて今回チームを組んで練習をさせていただいた方々に感謝です!
ありがとうございました!

世界選手権の権利獲得機会は次回のチャンピオンシップが最後となりますので、権利獲得ラインである6位以内というのは非常にハードな目標ではありますが頑張ります。
今回も新しく日本人で世界選手権の権利を獲得されていたので次回続きたいですね!宮野さんおめでとうございます!

チャンピオンシップの準備で最近あまり配信はできませんでしたが、これからは時間が取れると思うので配信しつつ楽しみながらやっていきます。

結果だけ簡単にはなりますが以上となります。

それではまたどこかの機会でお会いしましょう!

ではまた!

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