2-5

 ベッドに突っ伏して毛布かぶって。

 いつの間にか寝てたらしい。気が付いたら、部屋は真っ暗だった。

 リビングの方から声が聞こえてきて、目をこすりながら、部屋を出る。

「やっと起きた?」

 そう声をかけてきたのは、ベムだった。

 いつの間にか、他のスケジュールを終えたベムもジェクスニヒョンも帰って来てて。

 二人はいつもみたいにぴったりくっついてソファに座ってる。

「ご飯は?」

「待ち合わせして、一緒に食べてきた」

 な、って二人は顔を見合わせて笑う。

「ユギョミにも電話したのに、出ないから。今帰ってきたとこ」

「ああ、そか、寝てたみたい。めっちゃお腹すいた」

 そう言いながら、キッチンの方に向かう。なんかあるかな。

 特に何も考えずにキッチンに入って、思わずハッと立ち尽くす。

 ダイニングに、ジェボミヒョンとヨンジェヒョンがいたからだ。

 二人は、僕が立っていることにも気がついてない。

 シャワーの後のまだ濡れた髪で、なんか、甘い雰囲気で笑い合ってるふたり。

 ふたりでひとつのアイスにそれぞれスプーン突っ込んで食べてて。

 何ていうか、なんていうか、

 僕はいたたまれなくなって、さっと身を翻すとダイニングを出た。

 いや、あれ、完全にあれの後でしょ、そんな雰囲気でしょ。

 時計を見ると、あれから3時間くらい経ってて、それで。

「ごめん、ちょっとちょうだい」

 僕はベムの手からペットボトルをもぎ取ると、水を飲み干す。喉がカラカラだ。

「ええ、冷蔵庫に新しいのあったでしょ、なんで」

「いや、飲めなかった」

「は?」

「いや、その」

「何焦ってんの、ユギョマー、ほら来いよ」

 不意にジェクスニヒョンに腕を掴まれて、ソファに座らされる。

「や、いいです、大丈夫」

 これ、言っていいの? 話題に出していいの?

「いや、なんか変じゃん」

「や、あの、ダイニングでジェボミヒョンとヨンジェヒョンが」

「ああ~、仲良くしてたんだ?」

「ああ、それで焦ってんだ?」

 ジェクスニヒョンは、キャハーっていつもの笑い方で笑う。

「ユギョミかわいーし、」

「てか、あの二人が仲良しなのは前からじゃん」

「そうだけど、なんていうか、な、なまめかしくて」

「え、なにその表現、チューでもしてるところ見たわけ?」

 ベムは興味ありありって感じで身を乗り出してくる。

「違うけど。夕方、ジェボミヒョンが、ヨンジェヒョンとマクヒョンが仲良くしてるの、怒って、ヨンジェヒョン連れてって、」

「えっ、ナニそれっ」

 ベムの目がキラキラしだす。こいつ。

「てか、そんなくらいで怒んないだろ、ジェボミヒョン」

 ジェクスニヒョンが不思議そうに言うから。

 僕はしょうがなくカトクを開いてあの写真を見せた。

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