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3週間で同人誌を一冊仕上げた話

※再現性なし
※チート(長期休暇)あり

2023年6月の北ティア17が終わった直後、次回11月の北ティアは会場の都合で募集スペースが少ないため先着順になってしまうと知り、何も考えず申し込みをしました。

めちゃくちゃ「新刊出します」みたいな雰囲気で。
この時点でプロットすらなかったんですけどね。

この二人は学生時代に生まれたキャラクターなのですが、大まかな話の流れは考えたもののどうしても物語に出来なくてそのまま投げてしまった曰くつきです。

前作でマンガ制作のリハビリと作業の所要時間が分かったので、今度こそこの子たちの物語を描きたいと思い頑張ることにしました。

スケジュール設定

11月まで4か月もあれば余裕じゃん! と思ったら死にます
私は過去に一度死にました。
その時に学んだのは、原稿スケジュールは「稼働日計算する」ということです。
何故ならその4ヶ月をまるまる制作に使えるわけではないからです。

平日は仕事、休日だけで作業するなら1ヶ月で8日〜10日が制作に使える日数。
そこからさらに家事や趣味に必要な時間を引いて、印刷所の〆切を設定して作業日数を計算すると……

〆切:10/11
実稼働日数:約30日

4ヶ月先のイベントなのに、作業できる時間は1ヶ月分しかないんです!
平日も少しは作業できると思いますが、この日数で16p~32pの本を作る予定でした。
※私は北海道民なので本が届くのに2~3日かかるのと、手搬入&本をビニール梱包するので、いつもイベント1ヵ月前を〆切に設定しています。

最初に組んだスケジュールは
~7月末:プロット〜ネーム完成(所要日数5~7日)
8月〜9月末:下絵〜ペン入れ終了(所要日数16日)
10月10日まで:仕上げ(所要日数10日)

これなら無理なく計画的に作業ができそうです。
制作スケジュールを組む時は稼働日計算。
それを意識するだけでも「気づいたらギリギリ」が減るのでオススメです!

しかし現実は上手くいかなかった

タイトル「3週間で同人誌を一冊仕上げた話」
これは稼働日の話ではなく、9/10~10/3の話です。

事件はネームで起きました。
プロットが8月上旬に完成したので、少し工程が遅れてしまいました。
しかしネームさえ仕上げれば十分挽回できます。

そのネームが、全然、できない……!

とても難航しました。コマが割れない。キャラがうまく動かない。
さすが学生時代どれだけ考えてもストーリーが出来なかった曰くつきです。
前作が2日くらいで出来たので完全に油断しました。

さらに今年の北海道は異常な暑さで集中力もやる気も湧かず……言い訳に聞こえるでしょうが、暑さに耐える以外何もできなかったのです。
道民なら深く頷いてくれるはず……!

9月になりました。

ネームが出来ないまま9月になってしまいました。
この時点で5pくらいしか出来ていなかったのですが、コミティア145の前日に行った国立西洋美術館で刺激されたのか、あんなに難航したネームを1週間で仕上げることが出来ました。インプットも大事。

完成したのは9月10日。
スケジュールを組んだ時点で稼働日数が1ヶ月だったはずなのに、リアルに1ヶ月しかないです。

ここで、先ほどのスケジュールを振り返ります。

~7月末:プロット〜ネーム完成(所要日数5~7日)
8月〜9月末:下絵〜ペン入れ終了(所要日数16日)
10月10日まで:仕上げ(所要日数10日)

残りの工程は
27ページ分の下絵〜ペン入れ、仕上げ
表紙と裏表紙

実稼働日数は15日

……は?

しかし私には休暇が1週間ほどあったので、これを利用して9月中にペン入れまで終わらせれば帳尻が合う……!
10/11の入稿に間に合うか間に合わないかギリギリのラインです。
この休暇で予定通り進められなければ……イベントで土下座する自分の姿が浮かびます。

3週間でどのように仕上げたのか

自分用のメモも兼ねて、どんな日数で仕上げたのか記録します。

5日間で表紙と裏表紙(推定20時間)
8日間で下絵~ペン入れ(推定100時間)
7日間で仕上げ(推定30時間)
校正および修正作業に3日(推定10時間)
※校正はあえて一日置いたりしています

…………。

結果、23日で原稿が完成し、〆切1週間前の10/3に入稿できました!!!

よくやった……。

この期間はすべてを投げうって食事も睡眠もそこそこに、コーヒー片手に絵を描くか食べるか寝るか仕事に行くかしかしていませんでした。
こんな無茶は二度としたくないので、自分を追い詰めるのは程々にします……。

先日無事に本も届き、結果的に余裕入稿が出来たので今は限定描きおろしマンガの原稿を描いています。
私にはもう、安寧の日々はないのかもしれません。

届いた新刊。色味が青すぎて悲しい……

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