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やりたい事ほどやる時間がない/僕と鰻の約5000日戦争

『ゴジラ×コング 新たなる帝国』を観ました。
観た後に友達と酒を飲みながら駄弁った動画を撮ったので、よかったら観てください。

酒を飲んでいたので発言が雑で申し訳ないですが、私達の仲睦まじさを観ていただければと思います。

全体的に好調な準備物も、進めている中でそうでない部分がどうしても出てきます。
全てを自分だけで解決するのはどうしても難しい……。
瞬間的に予定が立て込むみたいな事が起こっているので、脳のリソースを割きたいところまで気が回らない、くぅ。
全ては僕が大富豪だったら解決する問題なのだが……。

確か大戸屋
確かラーメン屋

最近食べたもの。
写真には撮っていなかったのですが、実は鰻も食べました。
……なんと、僕様が鰻を食べたわけですよ、これってとんでもない事。

僕は幼少期から鰻が好きで、どれくらい好きかと言うと、蛇より先に鰻を覚えたくらいで、家の庭に蛇が現れた時に「鰻!」と言ったという逸話(?)があります。
また、一日に鰻ばかり食べ過ぎて蕁麻疹が出て高熱に魘された事もありました(翌日には治ったのでまた鰻を食べた)。
誕生日にはケーキではなく鰻を求め、寿司屋に行けば鰻と卵しか食べないガキンチョだったワケですが、そんな僕も成長して世の中の解像度が上がるにつれて「鰻が絶滅するかもしれない……」という事を認識し、中学生に上がる頃には変に意識が高まって(今で言う所謂厨二病というやつです)鰻を守る為に絶対食べないマンになっていました。
僕はそれからようやく、寿司屋ではサーモンやマグロを食べるようになり、誕生日にはケーキを食べるようになり……二十五歳になるまで鰻を食べてこなかったのです。
そんな僕の運命が、ちょっとした宴会の席で相席した方が鰻を注文した事で動き出しました(!)
きっと、これはこのユニバースの命運を分けるカノンイベント──。
この世界がAfter:首里城やノートルダム大聖堂のない世界線に分岐した結果発生したパラレルワールドの世界、新たに開拓された世界に生まれたもう一つの物語……。
……勿論、はじめ僕は食べないつもりでした。
ここまで鰻を食べてこなかった僕には、それくらいの誘惑に耐えるだけの精神耐久値がありましたし、今更鰻の誘惑には屈しない、誇り高き女騎士のメンタルで机に運ばれた鰻を眺めていたのですが、なんやかんやあって僕も鰻を食べる運びになってしまいます(お酒も入っていたので、前後の記憶がややあやふやな為、詳細には書けません)。
僕に鰻を食べさせようとする闇の勢力との戦いに、僕は上記した思い出を武器に舌戦を繰り広げましたが、そこである人が一言。
「でももう料理されちゃってるから、食べない方が良くないよ」
と……。
それを言われちゃあ、どれだけ言葉を盾にしても、むしろ僕の立場が悪くなるばかり。
何故なら鰻を愛する者が、鰻の死を無駄にはできないからです。
そして、僕は認識を変えました。
今、ここで鰻を食べよというのは悪魔の囁きではない、と……。
そう、それはゴジラアニメ三部作の最終章で、ハルオがゴジラに対しての憎しみの認識を変える事で、ゴジラと決着をつけたように。
よくよく考えれば、近畿大学がニホンウナギの養殖に成功したニュースがあったはず。

この養殖は、鰻を絶滅の未来から救済するには光明の段階であり、これを鰻を解禁する理由にはしちゃいかんとも思っていたが……。
市場に出回った鰻が、俺の前に、俺の意思とは関係なく、しかしそれでいて、俺が食べないという選択肢を取れない事は鰻への冒涜と言える状況……!
B級グルメサバイバルのラスボス、グルメッポーイとだいたい同じ気持ちですよね、これね。
僕はあの映画が結構好きなんですが、やっぱり人間って誘惑に負ける形でも自分を赦していいと思うんですよ。
ドンブラザーズでドン家やソノイ達が人間を愛したように、ピングドラムで兄弟が「自分達が陽毬の兄だ」と、何者かを自分で選択したように……!
だから、俺も鰻を食うた。

……食うたよ!!!!!!
文句あっか!!!!!!

──いい鰻だった……。
安い鰻は結構骨があって、喉に刺さったりするんだけど(それもいいんだけどね)、僕が食べた鰻は骨が全然なくてね、柔らかくて美味しい、いい鰻だったね、マジで。
まあでも、これからが大事だ……次に食べる時は本当に絶滅を免れた時だ。
今回は一切れだったが、その時、ついに俺は鰻重を掻ッ込もうと思う、でけー口から喉、食道ブチ抜く勢いで。
普段少食だけど、三箱食う。
絶対に。
多分絶対に。

(忘れてたら、誰か教えてね)

鰻重めっちゃ好きなんだよね、浦島太郎も玉手箱の中身は鰻重だと思って開けたと思う。
そうでないとあんなわけのわからん箱開けるわけがない。
多分玉手箱を開けて歳をとるのは、今の俺と同じで、鰻を耐えて耐えて耐え抜いて、次にようやく鰻を食うまでの過程をすっ飛ばして鰻を食べるという結果だけを得ようとした報い……つまりディアボロのデスクリムゾンと同じ。
人間なのだから、重要なのは結果ではなく過程である。
俺が今回鰻を食べるまでにあった時間と、心の葛藤をここに書き記したので、かつての俺のような鰻過激派の人達は、そういう情緒を感じて、ちょっと僕様の事を許して欲しいと思う。

https://line.me/S/sticker/21954097/?lang=ja&utm_source=gnsh_stickerDetail
僕が鰻好き過ぎて高校時代に考えたうなぎ刑事のLINEスタンプ、よかったら使ってください。

何の話じゃ、という感じですけれども、とりあえず人は赦し合う事が大事という事です。
譲れない事もあるかもしれないですが、人間って多面的なので、気が合う部分だってありますし、一側面だけで人やモノを嫌うのは勿体無い。
偏食で、最近ようやく色々食べているからこそ、そう発信していきたいと思います。
そして、他人を赦す事が自分を赦す事なのだ!

鰻を食べる前の空、まさかこの日がその日とは思わなかったね。

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