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考えてわかること

週に2回、小学校での教育支援員の仕事のあと、放課後等デイサービスで発達障害のある児童の家庭教師をしています。発達障害のある子どものやる気や得意を引き出したり、不器用でもいろんな経験ができる場所は、かつての私の夢でもありました。ですから、デイサービスの求人を見てすぐ応募しました。

火曜日は小4女子に国語と算数を、木曜日は小4男子に英語を教えています。どちらも偶然にも前任校で支援していた子たちです。勤務初日はお互いにびっくり&大笑いでした。今日は火曜日で、小4女子に勉強を教える日でした。彼女は、難しいことはわからない、聞いてもすぐに忘れる、勉強は面倒くさいからいや、と自分で自分のできないことを分かっていて、はっきりと自分の気持ちが言える子です。ただ、勉強のやる気にむらがあり、やる気のないときは途中で絵を描きはじめてしまい、なかなか進みません。

今日も、スタートはやる気ないムードを漂わせていました。そこで、1年生の漢字プリントをやらせることにしました。生活経験不足から聞き慣れない言葉で手が止まった時、たとえば「人出」なら「人が出てくること」のようにヒントは出しましたが、大体の漢字は書くことができました。「そうそう」「いいね〜」と声かけすると、どんどん先に進みました。一枚が終わり、はなまると100点を書いてあげると、「プリントで100点初めて!!」と大喜び、そして自分から2枚目に取り掛かりました。

2枚目の後半に、「八つあたり」という問題がありました。これはわからないかな、と思っていたのに書けていたのでびっくりして、
「あれ、これ分かったの?」と聞くと、
「うん、考えてん。考えたら分かってん。」という答え。
考えた…?すごい!!答えを考えたということは、自分で答えを導き出したと言う事です。そして、その答えは正解でした。まるをつけた時の彼女の笑顔、最高でした。その後、なんと「六つ切り」という問題も自分でかけました。

レベルを下げてもいい。その子が「できた」を実感できたら、それが本当に理解できた時なのですから。