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NNNUMBER GIRLLLLL

私の人生に大きく影響を及ぼしたものについて綴る。
NUMBER GIRL
メンバーはGt.Vo.向井秀徳、Gt.田渕ひさ子、Ba.中尾憲太郎 n才(nは年齢)、Dr.アヒトイナザワの4人。鰰澤 亜人、名前かっこよすぎる

出会い

私はギターの初心者セットを中2(中3かも?)の時に誕生日に買ってもらった。しかしすぐに挫折してしまう。だが高校で軽音部に入ることで再びギターを再開した。ライブも数回しか行わずほぼ帰宅部のような状態だったが高2の夏、ある出会いがあった。

YouTubeで見つけたフジロックでスーツ姿のバンドが激しいライブをしている映像、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTだ。これについては長くなるのでまた別の時に。そこで衝撃を受けコメント欄で他にも色んなバンドがいたということを知る。スーパーカー?ゆら帝?BLANKY?どれも初めて聴く名前だ。その中のNUMBER GIRLという名前に惹かれ私はライブ映像を観た。

初めて観たのはいまや伝説となっているRSR初回、99年の「透明少女」だったと思う。私はGIRLとつくのでてっきり女性が多いバンドだと思っていたが調べて出てきたのはあまりロックとは縁がなさそうなメガネをかけた男だった。

蝦夷の地に一人ただずむ江戸から来た女の子がいましたねぇ。あの子って誰?そう例えばあの子が透明少女。ジャンジャンジャンジャカジャンジャンジャンジャカ…
RSR FES 1999 in EZO

この口上は完璧に覚えている。最初のギターの鋭さにまず衝撃を受けた。こんな音出せんの!?という感じ。日本刀のような鋭さという表現がまさに合っていると思う。向井のギターが加わり、アヒトのカウントで4人の音が鳴ったときの一体感。こんなに爽やかで疾走感のある曲があるとは…と思った。そこからNUMBER GIRLに深く傾倒していくことになる。

世界で1番好きな曲

次に聴いたのはラストライブの「OMOIDE IN MY HEAD」

「歴史というものは大変素晴らしいもので
終わる歴史もあれば続いていく歴史もありますね」
2002.11.30. 札幌PENNY LANE

このMCは胸にグッと響くものがありました。そして「福岡市博多区からやってまいりました、NUMBER GIRLです。ドラムス、アヒトイナザワ」のコールから始まるイントロ。それぞれのパートが爆音で音を鳴らし楽器同士が叫びあっているような状態、これを聴いて心を動かされない人間がいるんだろうか…!

観客の一体感も相まって、このライブはロックの到達点の一つだと言えると思う。田渕ひさ子のアウトロからはどこか懐かしさを感じられ涙が出そうになった。その間に叫び続けられるIN MY HEAD。この時の私は全力で叫んでいる様子を見てこれが最後の曲だと思っていたが、その後「IGGY POP FAN CLUB」が演奏されることを知るのはまだ先の話。

こんなにも音楽に心を動かされることは今までなかった。なので一番好きな曲というものは無かったが自信をもっていえる曲が見つかった。

全てのアルバムを聴いて

その後全てのアルバムを聴くこととなる。アーティストの全部の作品を聴くということはなかったが活動期間がそこまで長くなくオリジナルアルバムは4枚のみということもあって案外時間はかからなかったと思う。音楽性的に前期と後期に大きく分けられることが多い。

前期の「SCHOOL GIRL BYE BYE」「SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT」はとにかく青い!私にありもしない青春の思い出を脳内に浮かび上がらせてくれた。初期衝動的な演奏に対して歌詞はどこか懐かしく、時折切なさも感じられる。

とにかく オレは 気づいたら 夏だった!!
透明少女

後期の「SAPPUKEI」「NUM-HEAVYMETALLIC」はサウンドプロデューサーにWeezerの「Pinkerton」を手掛けたことでも有名なデイブフリッドマンを迎え、よりヘヴィなサウンドとなっている。和の要素が加わり、のちのZAZEN BOYZの活動に近い。
初めて聴いたときはヴァイオレンスな雰囲気で常に緊張感があるように感じた。こんなに作風が変わるんだなとも思ったが好きなことに変わりはなかった。

あの娘は今日も歩いてた 知らない誰かと歩いてた。
性的少女

私はどちらかというと前期が好きだが後期に関してはライブで化ける曲が多い。なので是非とも2枚のライブ盤を聴くことをおすすめする。またまだ物足りない方には記録シリーズというものがあるので心配なく。


高校時代、この感動を友達にあまり共有することはなかった。唯一NUMBER GIRLについて知っていたのは軽音部の双子の同級生ぐらいで、ただマイナー厨だと思われるのが嫌だったからだと思う。大学の軽音部では知っている人のほうが多く「私だけが知っている」的なアイデンティティは消えたわけだが、それは音楽を聴く上で不純な感情でそれでも聴き続けているということで自分の好きを再確認できた。


再結成

その後2018年に再結成をしていることを知る。これは幸運なことだ。しかしコロナパンデミックが始まったことによりライブを観るチャンスというのは無くなってしまった。

そんな中で2020年3月1日、Zepp Tokyoで無観客ライブが行われた。その様子はYouTubeでも配信され私はそこで再結成後の演奏を初めてみることになりった。

向井の声がかすれてしまうのは年齢的に仕方がないことだがバンド全体の演奏技術は向上しているわけで20年経ち進化したパフォーマンスに私は釘付けになっていた。ギターアンプをスピーカーにして大音量で聴いていた記憶がある。無観客を活かし動き回るカメラ。繰り返される「異常空間Z!」という謎のフレーズ。大量にタバコを咥えリボルバーをかまえたり、突然「水たまりを通った後の猫のモノマネ」をしたりする向井秀徳。終盤のOMOIDEでサプライズ登場した森山未來による感情を爆発させたダンス。まさに”異常空間Z”だった。

終わりに

NUMBER GIRLは2022年、再び解散することになります。諸行は無常なわけです。私は運良くTwitter先行で無常の日のチケットを入手しました。当たったらいいなぐらいにしか思っていましたが、今では本当に幸運だと思っています。ライブにも行ったことがないため初めてのライブが最初で最後のNUMBER GIRLのライブということになります。万全の体制で目に焼き付けてきます。
次回は私が選ぶ「無常のプレイリスト」でお会いしましょう。乾杯!

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