接触

インターネットで探してみたら見つかった

彼女

ハンドメイドのアクセサリーを販売していることがわかり、ある日出店することがわかった

夫も仕事の日だったので、直接見てみようと思って

1人で行った

なんでこんなこと…と道中何度も思い、引き返そうともしたけれど、会うチャンスはないだろうし、お客さんならおかしな話ではないし、やっぱり、どんな人なのか、見てみたくて

夫の人生を狂わせた人が気になって

細くて、背が小さく、華奢と聞いていた

しわくちゃだったと聞いていた

私より、だいぶ年上のようだった

趣味に没頭しながら、子育てを頑張るお母さんだった

お客さんとして、少しだけ話もしたけれど

夫の言う通り、コミュニケーションが苦手な様子だった

この人が、夫がいわゆる前妻…と思ったけれど、

今の夫からは想像できなかった

ずいぶん経つといえば、経つからなあ

私とは、正反対の人だった

見た目も、様子も

そう言っていたけれど、本当だった

アクセサリー、買わせてもらった

丁寧に作られていて、私じゃとても作れない

夫は、この人のどこに惹かれたのだろう

こういう丁寧なところだろうか

わからなかった

今はきっと幸せなのだろう

でも、もし、夫と結婚したままだったら

アクセサリー、売ってただろうか

幸せだっただろうか

夫のこと、ちゃんと好きでいてくれたんだろうか

時間としては1分もない

ちょっとだけ話しておしまい

何かわかったわけではないけれど、会ってみて、直接見てみてよかった

でも

夫と離婚してもいいかな、と少しだけ思った

私では、夫は幸せにならないかもと

私も、幸せにはなれないのかもと

じゃあ誰と、というわけでもなく

1人になるのも、いいのかなと

なんておもったけど、子どもがいるし、それは難しい

わかっているけど、つぶやいてみたかった

きっと、私も、夫と「離婚」してみたいんだろうなと思う

本気でなくて

あの人が、したから

私も、という気持ちだけで。

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