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子供の頃に注意されたことと、恐怖を感じる人

今週の日経新聞「My Story」という記事で阪大の石黒教授がインタビューに答えられていて、小学生の頃「人の気持ちを考えなさい」と先生や親に注意されて、「人」の定義は何なのか、「気持ち」とは何なのか、ましてそれを、「考える」とはどうすればいいのか?と疑問に思い、高校生になって、「みんなウソをついている、誰も『気持ち』も『考えること』もわかっていない」と気付いたと書かれていました。

「人の気持ちを考えなさい」と言うのは、集団の許容できる態度からはみ出した人間に対して使われる常套句だと思うので、そう注意されたことがある人は多いんじゃないかと思います。私も小学生の頃から20歳ぐらいまで定期的に「人の気持ちを考えなさい」とか、「人の気持ちが分からない人間だ」と注意されて、「そういうあなたは少なくとも、私の気持ちをわかってないけどね」とその度に怒っていたことを思い出しました。

そんな感じで、相互理解の難しさに悩んだりしつつも、やはり大人になる過程で石黒教授同様の「多くの人が自分がどう思うかを指標に行動しているだけで、相手の気持ちを考えているわけではない」という結論に行き当たりました。

何がどうやってそうなったのかはわからないですが、私の感覚が他人とはズレていたために、「人の気持ちを考えなさい」と定期的に注意されていたのではないかと思っています。ちなみに現在では私が慮ることが出来るようになったのか、周りの人が大人になったからか、そういった注意を受けることはなくなりました。ただ、私は未だに「人の気持ちは完全に理解することなんて不可能」と考えています。

逆に「人の気持ちが分かる」と信じている人が私は非常に怖いです。と言うのも私とメンタルモデルが違い過ぎて、その人の考えが全く理解できないからです。不可解なモノとは出来るだけ関わり合いになりたくはないですからね。

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