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『BLUE GIANT EXPLORER (2)』感想

ブクログではざっくり書いたのでちょっと詳しく。

ジョブ型雇用とダイ

ダイはジャズクラブの店主が手配してくれたメンバーと即興バンドを組むことになるんですが、そこでの動きはまさにプロフェッショナルといった感じでした。チームの目標を高く設定し、メンバーとブレストし、それに向かうための的確な指示を出し、即興バンドをまとめ上げ実際に成功させる。

この辺りの流れはプロジェクトと似ているような気がしました。特に現在のメンバーシップ型ではなくジョブ型の雇用になった未来ではダイが行ったように、初めて会う人とプロジェクトを完遂することが大切になってくるので、今回の話には色々と参考になる箇所があると思います。

そもそも、現在のメンバーシップ型雇用は会社がその人のアイデンティティですが、ジョブ型雇用になると職業がその人のアイデンティティとなります。ジョブ型雇用への切り替わりは言い換えれば、サラリーマンの職人(プロフェッショナル)化なので、バンド単位というより、個人単位で評価されるジャズミュージシャンの所作は、来るジョブ型雇用の参考になるのかもしれないですね。

気持ちを分散できる人、できない人

コーヒーショップの店員シェリルとディナーをとるシーンで、シェリルが言った「自分は気持ちを色々なものに分けて配れるけど、あなたは音楽にすべての気持ちを捧げている(意訳)」というセリフが印象に残りました。

こういったマンガだと、主人公が一つのことにコミットして何かを成し遂げるというのはよくある話で、コミットできないひとよりも優れているように描かれることが多いです。そこをあくまでタイプの違いと書いていることに好感が持てました。


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