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「けずりがお」ではなかった!

私が子供の頃住んでいた、埼玉県の実家の前の道は砂利道でした。

今でこそ車が走るような道の多くは舗装されていますが、私が子供の頃にはまだあちこちに砂利道が残っていたのです。

砂利道はしばらくほっとくと車のタイヤの轍 (わだち) ができたり、凹凸ができたりします。雨が降ると水たまりができて困ります。

砂利道の凹凸をならすために、道路の表面を削って平らにしていく巨大な黄色い重機がときどき家の前を通りました。

うちではこの重機を「けずりがお」と呼んでいました。遠くから「ガガガガガー」と道を削る音が近づいてくると、家の中から飛び出して「けずりがお」が家の前を通過していくのをワクワクしながら見守ったものです。目の前を通過する重機の音と振動、その迫力に文字通りしびれていました。

最近たまたまネットで見て知りました。実はこの重機、「モーターグレーダー」という立派な名前があったのですね。

日本の会社からも1948年から「モーターグレーダ」という名前で販売されていたようで、以後何社か製造販売していたようです。現在は「コマツ」が製造販売しているようです。

それにしても、我が家での「けずりがお」という呼称はどこからきたのでしょう?

Googleで「けずりがお」と検索しても、出てくるのはほとんど「削り節」関連ばかり。我が家でいったいどこからこの名前がついたのか謎です。しかし、私にとって「けずりがお」はとてもしっくりする名前であり、あのワクワクする重機にぴったりの名前だと思っています。

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