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【閲覧注意】「百足」と書いて「ムカデ」ですが、ホントに足が100本もあるの?


ムカデ人間が話題ですね。明日に同時視聴祭りをやるそうで、Twitterのトレンドにも入っていてびっくりしました。あれ、やばい映画やろ……

本日はそんな時節に合わせて、ムカデに関する軽い雑学をご紹介します。ムカデの写真があるので、虫が苦手な方は閲覧注意です。

100本ある種はあんまりいない

このムカデですが、漢字では「百足」と書きます。
では、読んで字のごとく本当に100本の足があるのでしょうか。

答えはNOです。
この「百」は、数が多いことの単なる比喩表現。実際に100本の足があるわけではありません。

日本に生息しているムカデは、トビズムカデかアオズムカデです。このトビズムカデは日本のムカデのなかでは最大の種。頭からしっぽの先まで、全長が15cmにもなります。
しかし、これほど大きいにもかかわらず、足は42本しかありません。

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300本以上のムカデもいる!?

ムカデの体を見ていくと、頭部と胴体から構成されています。頭には一対の触角があり、そのほかの部分は、全部胴体から生えている足になります。

これらの足の生え方は、胴体に多数ある胴節という部分の両側に一対が生える、という形をしています。

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ムカデの種類にもよりますが、胴節は少ない種で15個しかありません。そうなると足は30本になります。
しかし、現在見つかっているなかでもっとも足が多かったムカデは、なんと177個。すると足の数は354本にも上ります。とんでもない数ですね。

しかし、胴節が50個、足がちょうど100本のムカデはいません。胴節の数は、なぜだか必ず奇数なんだそうです。つまり50個というのはあり得ず、よって足が100本あるムカデは見つかっていないだけ、というよりは今後も見つからないだろうと言われています。
やはり百足という漢字は、数が多いことの表現で、ただの当て字だったのですね。

700本以上のヤスデも

ちなみにムカデとは違いますが、同じ多足動物にヤスデもいます。
基本的にはムカデに比べて足の数が多く、平均で80~100本ほどになります。

このヤスデのなかで、現在発見されているなかでもっとも足の数が多い種がいます。
それが、ギボシヤスデの仲間。イラクメ・プレニペス(Illacme plenipes)という学名がついたこのヤスデは、なんと750本もの足を持っています。
体長はわずか3cmほどしかありませんが、細かな足がびっしりと生えているのです。この学名も「究極の数の足を持つもの」という意味です。(▼出典:ナショナルジオグラフィック クリックで記事へ飛べます)

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1928年に初めて発見されたものの、その後は発見されたという報告がなく、絶滅したと考えられていました。しかし2006年にシリコンバレー近郊で発見されました。

足がそんなにあるとは…なんとも面白い生き物ですね。


参考資料:

『雑学王2 話のネタ300連発』博学こだわり倶楽部編(河出書房新社)

ナショナルジオグラフィック


Ⓒオモシロなんでも雑学編集部

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