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2か月でトランプ記憶2分を目指す方法

2か月後に「東京SCC 2024」というトランプ記憶の大会があります。 https://kurukurukai.com/?p=6816

申し込みはまだ間に合うと思うので、全くの初心者がこの大会でトランプ記憶2分切りを目指すための方法を教えます。
ちなみに現在トランプ52枚を2分で完全に覚えることができたら日本ランキング18位です。
https://jmsc.info/scc_best_jp_rankings/…


トランプ記憶とは

1組52枚(ジョーカー抜き)のシャッフルされたトランプを5分以内に順番を覚え、5分以内にもう1組のトランプを使って順番を再現し、どれだけ多く覚えられるかを競う頭脳競技です。
52枚全てを覚えることができる場合は、そのスピードを競います。世界記録は12秒、日本記録は24秒です。


覚え方

何も工夫無しでランダムなものの順番を覚える場合、ワーキングメモリという脳の機能を使いますが、だいたい7つ程度の情報しか覚えられません。
なので、トランプ52枚を覚えることは到底不可能なわけで、何かしらの工夫が必要となります。
その工夫が「記憶術」と呼ばれるものになります。

トランプを覚えるために必要な記憶術は、「変換法」「ストーリー法」「場所法」の3つです。

変換法

トランプ自体は「ハートのA」や「クローバーの8」など無機質な記号・数字になっているため覚えにくいです。それよりは、単語や写真など自分がその対象に対して何か感情を抱ける有機的なものの方が覚えやすいです。

そのため、まずは「変換術」によって52枚のトランプをそれぞれ52個の単語に変換することが必要になります。

この変換は簡単で、語呂合わせを作って何か自分の知っているものに置き換えれば良いです。

【例】
・ハートのA→「ハ」と「イ」で灰皿
・ハートの2→「ハ」と「ニ」ではにわ
・クローバーの4→「ク」と「シ」でくし
・スペードの10→「ス」と「ト」でストロー
・ダイヤのK→「タ」と「キ」で滝

この時、「J」は「王子」なので「お」、「Q」は「姫」なので「ひ」などと語呂合わせを作ると他と区別ができ、作りやすいです。

始めのうちはこの語呂合わせを即興で作って良いですが、慣れてきたら予め52個の語呂合わせを作っておき、覚えてしまいましょう。
記憶時間は最長でも5分間しかないため、この時間はなるべく覚えることに集中したいです。予め準備できることはしておいた方が速いタイムで覚えることができます。

ストーリー法

トランプを身近な単語に変換したとして、それでも覚えられる個数は7個前後です。 そこで、次は大量にものを覚える工夫をしなくてはいけません。

まずはストーリー法から説明します。
人間は「意味のあるもの」や「物語があるもの」は覚えやすいという特性を持っています。映画や小説のストーリーを何となく覚えていられるのはこの特性のおかげですね。
なので、覚えたい単語に対して自分でストーリーを無理やり作ってあげることで、大量に単語を記憶することができます。

【例】灰皿、はにわ、ハサミ、箸、羽子板 を覚えたい場合
・灰皿の上にはにわが乗っていて、大きなハサミをぶん回している。そこに箸が飛んできたので、ハサミでちょん切った。バラバラになった箸を羽子板で遠くに飛ばした。

このようなストーリーを作ることができます。思い出すときはストーリーを頭から順に思い出すだけです。

ポイント
・文字ではなく、イメージ(映像)として脳内で想像する
・なるべくインパクトに残る映像を作る

イメージを司る脳の部位を使うことで、文字情報よりも多くのことを覚えることができます。なので、必ず脳内で映像化して覚えましょう。

また、その映像はインパクトが強ければ強いほど記憶に残ります。
単調でありふれた映画より、驚いたり、怖かったり、笑えたりする映画の方が後で覚えているのと同じです。

自分で自由にストーリーを作れるので、なるべく「普通ではありえない」映像を思い描きましょう。

トランプを変換術によって変換し、その単語でストーリーを順に作れば記憶できます。
先ほどの例の「灰皿」や「はにわ」も全てハートの語呂合わせで作っていました。

この記憶術でも10枚前後、慣れれば20~30枚くらいは覚えることができます。 人によっては52枚覚えられる人もいるかもしれません。
ただし、作るのに時間がかかってしまったり、長くは作りにくかったりといったデメリットもあります。

そのデメリットを補うのが「場所法」と呼ばれる最強の記憶術です。

場所法

場所法とは、自分の身近な場所に、覚えたい単語があたかも存在するかのような想像をすることによって順番を覚える記憶術です。

今自分がいない職場や学校、実家などのレイアウトを脳内でだいたい想像できるくらい、場所に関する記憶は強く残ります。
それを利用して、「灰皿」を覚えたかったら、自分の部屋の机の上に灰皿が大量にあるように想像をするなどして単語を覚えていく技になります。

準備に少し時間がかかるものの、場所の数だけ単語を覚えられてしまうというすごい記憶術になっています。
日本のトランプ記憶の強い選手は全員場所法を使っていますし、世界の選手ももちろん全員使っています。

場所法を実践するために、まずは自分の身近な場所を選択します。
オススメは住んでいる家です。

その家の中から、26個の「ものを置くための場所」を作ります。
規模感としては「家具」や「トイレ」くらいの大きさが良いです。
この26個の順番を間違えないように、なるべく一筆書きで作ると良いと思います。

例えば玄関からスタートして、玄関のドア→靴箱→廊下→トイレ→部屋の中の手前の物→奥の物…という風に少しずつ進んでいくのが良いです。

26個の場所を作ることができたら、その物を自分が正面から見ているかのように全て順番通りに想像できるか脳内で辿ってみます。
イメージとしてはVRの中を散歩している感覚です。

このイメージをなるべく鮮明に、かつ、速く行えるように練習します。

スタートからゴールまで20秒以内で行けるとトランプ記憶2分切りが現実的になりますね。

2in1システム

1つの場所に1つの単語を置いて想像すれば記憶できるのですが、そうすると大量の場所が必要になってしまいます。
そこで、1つの場所に2つの単語を置いて場所の消費を抑えるというテクニックがあります。これを2in1システムと呼びます。

この2つの単語の順番をどうやって覚えるかというと、ストーリー法を使います。2つの単語で簡単なストーリーを作り、それを場所に置くことによって順番を覚えることができます。

トランプは52枚あるので、2in1システムを使えば26個の場所で済みますね。なので場所を26個作っていたわけです。

ちなみに3in1システムや4in1システムもありますが、ストーリーが長くなると時間もかかってしまうので、2in1システムを推奨します。

実際にトランプを覚えるやり方

①トランプを変換する
②1枚目のトランプを1つ目の場所に置く
③2枚目のトランプを1つ目の場所の続きとしてストーリーを作って置く これを26個目の場所まで続けるだけです。

【例】玄関のドアに「ハートの6」と「スペードの7」を置く。
・玄関のドアの前でハム太郎が砂を食べているイメージを想像する。

ストーリー法と同じく、なるべくインパクトに残るイメージを想像しましょう。

この練習を繰り返せばトランプ記憶で2分を切ることは可能だと思います!


それぞれの細かいテクニックはメモアカのYouTubeやクラス、僕のXやnoteで随時発信しているので、ぜひご覧ください!

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