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なんとなく見てしまいましたが……

ネット配信されていた映画「あん」を鑑賞しました。


樹木希林の主演で、あたしはてっきり和菓子のお話かと思って見始めました。「日々是好日」という、やはり樹木希林主演の茶道の映画がありましたから、そう思ってしまったのだと思います。でも、違いました。

確かに和菓子、どら焼きがメインではあるのですが、そこは河瀬直美監督作品です。そんな甘いテーマではありませんでした。ポプラ社刊の原作がこんなに重い作品だったなんて驚きでした。

ハンセン病、もっと俗っぽく言ってしまうと、映画の中のセリフにもありましたが、らい病がもう一つのと言いますか、そこから生じる静かな差別、偏見が本当に描きたかったテーマの作品だと思われます。

別に永瀬正敏がやっているどら焼き屋に露骨な嫌がらせが行なわれるわけでもなければ、嫌味や悪口がセリフとして発せられるわけではありませんが、だからこそ根深いものを感じます。

店長さん(永瀬正敏)とワカナちゃん(内田伽羅)の二人が徳江さん(樹木希林)を施設に訪ねたシーン、出されたお茶やお汁粉を口にするのは、ハンセン病に理解がなければできないことだと思いますし、そもそもそんな施設を訪れることすら、人にはあまり言えないことだったのではないでしょうか。

この映画が公開されてから何年も経っていますが、世間の偏見やむ理解はどこまで改善されたのでしょうか?
https://www.rockfield.net/wp/?p=3947

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