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あたしが興味を持ったのは……

このところ一部で話題になっているという『ブッダという男 初期仏典を読みとく』を読んでみました。歴史上の人物としてのブッダに対し、現代の価値観を投影したブッダ像を構築してはならないという著者の意見にはもっともだと思います。

ただ、本書の立論が学問的にどれほど正しいのか、学界でどう捉えられているのか、あたしにはわかりませんし、判断するような知識は持ち合わせておりません。

本書のあとがきを読みますと、著者はいろいろ苦労しているなあと思うと共に、一癖も二癖もある人物なのだろうなあと感じました。上述したように仏教界やブッダ論の当否についてはわかりませんが、あたしが興味を持ったのはインドの階級差別についてです。

カースト制度はもちろん世界史だったか世界地理だったかで習ったのでもちろん知っていましたが、実際にはさらにその下に不可触民がいたのですね。考えてみれば、日本も士農工商の下に「えたひにん(穢多・非人)」と呼ばれた人たちがいましたから不思議ではないです。

そんなことを思いながら『ブッダという男』を読みおわったら、こんどは『カーストとは何か インド「不可触民」の実像』という本を知りました。なんというグッドタイミングでしょう。

インドに根付く社会的な身分制=カースト。数千年の歴史のなかで形成され、結婚・食事・職業など生まれから規制し、今なお影響を与え続ける。カースト問題には、「不浄」とされ蔑視が続く最底辺の不可触民=ダリトへの差別がある。政府は2億人に及ぶダリトを支援する施策を打つが、その慣習は消えず、移民した世界各国でも問題化している。本書はインドに重くのしかかるカーストについて、歴史から現状まで、具体的な事例を通し描く。

内容紹介には上のように書いてあります。インドのカーストについては以前から一度それを扱った本を読んでみたいなあと思っていたので、まさにうってつけの一冊ではないでしょうか。次はこちらを読み始めたいと思います。
https://www.rockfield.net/wp/?p=5748

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