四肢奮迅

読書用メモ34

▼タイトル:四肢奮迅(ししふんじん)(2019年11月発行)
▼著者:乙武洋匡

▼概要:
両手両足が生まれながらにない乙武さんが義足プロジェクトに挑戦した。2016年、プライベートでのスキャンダルで叩かれ、人間不信に陥りながら彼が希望としたもの。自分がロボット義足の被験者となり成功することで同じように手足がない人々に勇気を与えることができる。さらに、障害者の身体能力拡張にとどまらず、社会変革の契機とする、という壮大なミッションをプロジェクトメンバーと抱え一丸となり取り組む実話ストーリー。

▼気づき:
乙武さんのニュースやWebで報道された内容は度外視して、この本だけをフラットに読んだ。この本から1番にあふれるものは、プロジェクトメンバーや応援してくれるみんなへの感謝の気持ち。だからこそメンバー個人を細かく取り上げ敬意を払っている。恐らくそれは、その方々への熱意への尊敬と自分に対する(スキャンダル後の)人としてのフラットな対応への感謝があるのではないか。2番目に溢れるものは、このプロジェクトの並々ならぬ過酷さ。辛い努力の連続、普通であればあきらめ、折れてしまいそうなトレーニングの日々。何のために。自分のためにではない重い使命感が彼を突き動かしている。

▼お勧め度:
★★★☆☆
視点としては、一人一人の使命感に燃える生きざまに心打たれました。ただ何となく仕事をこなすのではなく、自分に何ができるのか、何のために仕事をしているのか、誰を笑顔にしたいのか、そんなことが毎日の仕事に結びつくってなんて素敵なんだと感動しました。自分のトライしていることが、今日本のどこかの、未来の世界の誰かを幸せにしている。そんな自分よがりでない相手のことを思うことに私も汗を流して全速力で生きていきたいです。

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