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なぜか北陸地方に多い疾患(ベーチェット病)

こんばんわ、今日はベーチェット病についてまとめていきます。SNSで発信している内容にプラスした詳細な情報、簡易なデータ分析をした結果も発信していきます。

  • ベーチェット病とは

  • 罹患者数

  • どのような人に多いか?

  • 原因

  • 症状

  • データから見る”ベーチェット病”

ベーチェット病とは?(Behçet’s disease)
・トルコのイスタンブール大学皮膚科 Hulsi Behçet教授が初めて報告し、この名がつけられました。
・4つの症状を主症状とする慢性再発性の全身性 炎症性疾患
 口腔粘膜のアフタ性潰瘍、外陰部潰瘍、皮膚症状、眼症状

罹患者数
約20,000人(特定疾患医療受給者数)🗾
※この罹患者数は、後ほどグラフで表示します。

どのような人に多いか?
日本では北海道、東北に多く、北高南低の分布を示します😮
・世界的にみると、日本、韓国、中国、中近東、地中海沿岸諸国に多く見られ、別名 シルクロード病。
・発病年齢は男女とも20~40歳に多く、30代にピークを示します。

原因
・病因は現在も不明だそうです。❓
 しかし何らかの内因(遺伝素因)に外因(感染病原体やそのほかの環境因子)が加わり、白血球の機能が過剰となり、 炎症 を引き起こすと考えらえています。

・白血球の血液型である ヒト白血球抗原 (HLA)で、HLA-B51というタイプが健常者に比べ、比率がはるかに高いことがわかっています。

どのような症状がおきるか?
👄口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍
  口唇、頬粘膜、舌、歯肉、口蓋粘膜に円形の境界鮮明な潰瘍ができます。
 これはほぼ必発です(98%)。

💪皮膚症状
 皮膚は過敏になり、「かみそりまけ」を起こしやすかったり、注射や採血で針を刺したあと、発赤、腫脹、小膿疱をつくったりすることがあります。

🩲外陰部潰瘍

👀眼症状
 繰り返す発作による障害が蓄積されると失明に至ることがあります。

🧎関節炎
膝、足首、手首、肘、肩などの大関節が侵されます。

🩸血管病変
大きな血管に病変がみられたとき、血管型ベーチェット病といいます。

🫁消化器病変
腸管潰瘍を起こしたとき腸管型ベーチェット病といい、腹痛、下痢、下血などが主症状です。

😶‍🌫️神経病変
神経症状が前面に出る病型を神経ベーチェット病といいます。
難治性で、男性に多い病型です。ベーチェット病発症から神経症状発現まで平均6.5年といわれています。

😎副睾丸炎
男性患者の約1割弱にみられます。


データから見る”ベーチェット病”

2020年の受給者数から、地方毎集計した結果です。
なぜか北陸地方(ここでは富山県、石川県、福井県)で患者割合が多いことが分かります。北海道も多い方ですね。
北高南低の分布ということが証明されていますね。


人口当たりの患者数割合

ただ、なぜ何でしょうかね?
難病情報センターによると、

日本でのベーチェット病の家族内発症の頻度は正確にはわかっていませんが、さほど多くはありません。

出所:難病情報センター

ということで、遺伝性もあまりないので、北陸地方が突出している原因が分かりません。

この疾患は不思議な病気です。
この論文を一読していただきたいです。

シルクロード病「オリエントの謎」の解明

医師・研究医も、お手上げなのが、よくわかります。
ゲノム解析に期待か。

難病のことをもっと皆に知ってもらいたい❗


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