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ほうきもろこしの種まき -2024-

例年より日中の気温が高く感じられる2024年の5月。
木々が鮮やかな緑色の葉に包まれて夏が近づいてきたことを実感します。

高倉工芸では5月後半と6月前半にほうきもろこしの種まきを行います。
なぜこの期間に種まきを行うかというと、これよりはやい時期だと気温が低く種の発芽率がよくないためです。 気温のほかにも種の発芽率に影響を与える要素があります。 それは、天気です。種まきを終えて数日以内に雨が降るタイミングを見計らって種まきをしていきます。 理想は種まきをしてすぐ後に雨が降れば最短で5日ほど、長くても2週間ほどで芽が出てきます。

種まきの風景


1.5ヘクタールほどの畑を前回の記事で少し触れた種まき機がついたトラクターを使用して種まきを行います。種まきは冒頭でも話した通り収穫の時期をずらすために5月後半と6月前半の2回に分けて行います。
なぜ収穫の時期をずらすのか?その理由は、広い畑のほうきもろこしを限られた人数で収穫していくと、夏場のほうきもろこしは成長が早いためにちょうどいいタイミングで収穫しきれずにほうきもろこしが伸びすぎてしまうためです。(晴れの日では1日に10cm以上成長することもあります。)
今回の種まき1回目は2日ほどで無事終えることができました。

種まき機


この便利な種まき機にも注意点がいくつかあります。
それは種まき機がしっかり動いているか確認しながら種まきをすることです。
種まき機には回転する部分があり、その部分に畑に落ちていた木やほうきもろこしの根が引っかかってしまうと種まき機の回転が止まり種が落ちなくなってしまいます。
こまめに確認しながら種まきをしますが、もし止まってしまった場合は少し戻って種を蒔きなおします。また、1反歩(たんぶ)の広さごとに種をまいた後に種が入っているタンクの量をみてしっかり種がまかれているか確認しています。
※1反歩とは広さの単位で約992㎡ほどです。

種まきが終了したらあとは雨が降って芽が出るのを待ちます。
岩手県の九戸村では春から夏になるころに昼夜の寒暖差で気温が冷え込む夜間や早朝に霜が降りることがあります。ほうきもろこしの芽がでてから霜が降りてしまうと芽がやけてしまいます。これを霜害(そうがい)といいます。
こうなってしまうと種の蒔き直しをしなければなりません。
また、芽が出てきたら雑草の草取りをしてほうきもろこしが大きく育つ手助けをしてあげます。
種を蒔いてから収穫まで手がかかりますが、品質の良いほうきもろこしを育てるため毎日お世話をしていきます。

5月の九戸村

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2024年5月30日(木)から6月4日(火)まで
岩手県の川徳百貨店にて南部箒の展示販売会と
パソコン用ミニ南部箒づくりのワークショップを開催します。

近隣にお住まいの方はぜひ、お越しくださいませ。

また、ワークショップのご参加もお待ちしております。【残りわずか】
▼ワークショップ申込フォーム

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これからも南部箒や高倉工芸の情報を発信していきますので
お楽しみに!


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