SNSで絶景見放題の今、日本人が “わざわざ” 旅に出るにはどうすべきか考える │ ゲスト:大木優紀
前回のnoteはこちら👇
なんぼー:大木さんは、今の会社に入って、海外旅行の楽しみ方変わりました?
ゆうき:やっぱり「お客様に海外に行ってほしい!」という気持ちが大きくなって、「海外旅行に行くと何が良いんだろう?」と考えるようにはなりましたね。
なんぼー:僕も旅していて思うけれど、日本人のパスポート所持率が2割くらいしか無いのってものすごく不思議ですよね。「海外旅行」という選択肢がある人はもっと多いはずなのに。
ゆうき:今年の夏の海外旅行はまだコロナ前の2019年に比べると、4割くらいの回復だそうですね。もちろん、円安やコロナの影響もあると思うのですが、コロナをきっかけに意識が内向きになってしまうのはもったいないなと思ってしまいます。
なんぼー:僕も旅行は人生に必要だと思っていますし、そう考えるからこそ、僕も日常的に旅に出ているんですけど、難しいのは、その理由がかなりファジーなことだと思ってて。「ナイアガラめっちゃ良いから見たほうが良いよ!」みたいなことではないじゃないですか。行かないとわからないというか。
ゆうき:視野の広がりや行って感じられることを考えると、時間とお金をかける価値は絶対あると思うし、海外と接点を持つきっかけとして、海外旅行は素晴らしいと思うんですけどね……。海外に行って、見て、聞いて、感じたことは、かならず日本人のエネルギーになると思うんです。
なんぼー:それは間違いないですよね。だけどその理由が「行けばわかるさ」だと厳しい。あとは、海外旅行が日常生活に必要不可欠でないのもあって、コロナ禍で少し行かない期間ができたことで、余暇の過ごし方を考えるときに、「海外旅行」が選択肢にあがってこなくなっているのかも、とも思うんですよね。
ゆうき:なるほど。行かなかったら行かないで、生活できちゃってるからまあいいか、っていう感じる人も多いのかな。
なんぼー:昔って、なんとなく強制力があったような気がするんですよね。なんとなく、夏は家族でどこかに旅行に行ったほうがいいんじゃないか、年始は海外に行くのがいいんじゃないか、家族旅行と言えばハワイに行くべきじゃないか……みたいな。
ゆうき:確かに。うーん、じゃあ旅行に行ってもらうにはどうすればいいんでしょうね。
なんぼー:「旅行に行かなきゃ!」っていう焦燥感が必要なのかもしれないですね。旅行だけじゃなく留学もそうかもしれないけど、なんとなく旅行に行くといいよ、というのではなくて「海外に行くのは大事なんだ!」という意識をきちんと設定し直したほうが良いのかもしれない。
ただ、昔みたいに「ハネムーンと言えばプーケット」「『ロマンスの神様』が流行ってるからスキーに行こう」っていうのは、SNSで誰もが自由に観光地を検索できる時代には難しいかもしれないけど……。
ゆうき:SNSは、旅行の良さを伝える上で使えるツールでもあるし、難しいツールでもありますよね。今の時代ものすごく難しいなと思うのが、ウユニ塩湖でもどこでも、一番キレイな状態の映像が、ネットに必ずあるってことなんですよね。調べればすぐキレイな写真が出てくる今、どうやって現地に行きたくなってもらうか考えるのは、難しくなっているなと思います。
なんぼー:そうそう。ウユニ塩湖は写真みたいにキレイじゃない日も実際はありますし。さらに最近は、写真が加工されていることもありますからねえ。少し前に、レインボーマウンテンが話題になっているのも見かけました。
ゆうき:これはSNSで旅先の魅力を発信する時代ならではの現象ですね……。この土地自体はとってもユニークで面白いし、実際に行ってみると驚くだろうけど、SNSで加工されてしまうと、体験価値が変わってしまうかも。
なんぼー:実際行ってみてそういう体験が得られるのも、今だからこそできる体験かもしれないですけどね。むしろ、グローバル化して「世界が近づいた」んじゃなくて「世界はなんとなく知っているものになった」のが問題かもしれないですね。なんとなく知っていると思ってしまうからこそ、わざわざ見に行くことに億劫になるというか。
ゆうき:だからこそ、私たちの会社では、コンテンツ作りにおいて、 “数秒見れば行った気分になるもの” は作りたくないと思っているんですよね。そのコンテンツを見るだけで行った気になって満足するものではなく、「体験してみたい」「ここに立ってみたい」と思わせるものをつくるというか。
なんぼー:そうですよね。そうすると、視覚だけじゃなくて五感に訴えるコンテンツがあってもいいのかもしれないなあ。ASMRとか、スパイスの匂い、ワイキキの香り、タイの湿度……。上げ底してない、そこにしかない雰囲気が伝わる、手触り感のある動画というのかな?
ゆうき:東南アジアのまとわりつくような空気感、いいですよね。視覚だけじゃない、現地にしかないプラスアルファが伝えたい。
なんぼー:昔コロナ禍に、ニューヨークの公共図書館が「今聞けなくなったニューヨークの音」としてニューヨークの街のなんでもない音を公開したことがあって。僕、結構好きだったんですよね。
ゆうき:NEWTでも動画コンテンツを作っていますが、結構ウケがいいのが、ワイキキや明洞でスマホを持って歩きながら街並みを撮った動画。キレイすぎる動画よりも、散策や食事のついでに撮ったようなカジュアルな動画が伸びたりするんですよね。おそらくそれって、没入感があるというか、それこそ手触り感があるのかもしれないですね。
なんぼー:究極的には「脳波計をつけて海外に行ってみた!」みたいな動画が撮りたいな。例えばそれで「結果、普段暮らしている場所にいる時より18倍も脳に刺激があることがわかった。この刺激によって感受性がより一層広がります」という結果が出て、旅の効果を科学できると良さそうじゃないですか?
ゆうき:やっぱり現代人の行動を促すにはそういったはっきりとした根拠が必要だと感じます?
なんぼー:僕の持論なんですが、資本主義が進むとみんなロジカルになると思っていて。昔、別の対話でも話したんですが、今の若い世代って、インフルエンサーが商品を紹介する投稿って基本的に信用しないらしいんです。それってすごくロジカルですよね。インフルエンサーは宣伝を仕事にして生活している、だから投稿の内容もクライアントに失礼のないものになる、つまり信用できない、というふうに考えられる。
なんぼー:そんな彼らにとっては、雰囲気で「良いよね!」というのは、あまりにもふわっとしていて、通用しないんじゃないかなと。
ゆうき:なるほど。確かに、今旅行先として韓国がすごく人気ですけど、韓国旅行はものすごく目的化が進んでいる気がしますね。「安くで美容医療をしに行く」とか「推しに会いに行く」とか「韓国旅行巡りをする」とか、ものすごく目的がはっきりしています。
なんぼー:たしかに。自分の友人は「推しのライブを見に行く」「推しの聖地巡りをする」「韓国のトレンドを見に行く」といった目的で韓国に行っていて、漫然と海外に行くっていうだけじゃない「深さ」が韓国旅行では当たり前になっていて面白いですよね。
ゆうき:昔は「グアム行ってきた!」といえば「いいね!」と言われたけど、今は「韓国行ってきた!」と言うと「それで、何したの?」と問われる時代なのかもしれないですよね。
なんぼー:「◯◯を見に行った」だけだと「ネットの情報でいいじゃん」となる時代だからこそ、やっぱり行った先に何があるのか、どんなことが得られるのか、その体験の価値、あるいは時間の使い方そのものがシビアに見られているのかもしれないですね。
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今回対話に参加してくださったゆうきさんがはたらく令和トラベルが運営する「NEWT」では様々な海外ツアーが企画されています。さらに、NEWTのWebサイトでは様々な情報が掲載されています。海外のホテルの詳しい情報も!
今回は、ゆうきさんおすすめのバンコクホテルに泊まれるプランをご紹介いただきました。
ぜひ、海外旅行に行く際には参考にしてみてくださいね。
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