見出し画像

Same here.2年ぶんの夜を駆け抜けて

いつもはサクッと書けるのに、今回はかなり時間がかかっちゃった。

YOASOBIの武道館ライブ「NICE TO MEET YOU」はそれくらい、個人的にいろいろな想いが溢れていたんだと思う。本来なら一曲ずつレポートするのがいいのかもしれないけど、超絶恥ずかしいが今回はとくに思い入れの強い一曲に絞って書くことにした。

YOASOBIを知ったのは2020年の秋くらい。そのときの私は、こんなに立て続けに起こることある?ってくらい、前年から続く人との別れやショックな出来事、環境や立場の変化、そしてコロナ禍もあって、めまぐるしく変わる風景に身体も心も追いついていなかった。ここで折れたら負けだとわかりつつも、自分でも引くくらいのどん底にいた。そんなときにYOASOBIの「夜に駆ける」を聴いた。

刹那的な歌詞。メリーゴーランドのようにくるくる回る曲調。ikuraちゃんの、ちょっとボカロに寄せた歌声。曲もMVも真夜中っぽくも、明け方っぽくもとれるのも好きだ。自分の状況もあって、そのときのわたしにものすごく刺さった。

そこから狂ったように「夜に駆ける」を聴きだした。明け方になってほしいという願いもあったのかもしれない。ひとりの夜たちにそっと寄り添ってくれた曲。それからも数々の素敵な曲が登場しているけど、やっぱり夜に駆けるがいちばん好き。

今だから笑って話せるけど、この2年、私にとってはどん底から這い上がるような毎日だった。明るい日も、泣きたい日も、本当にどうにかなってしまいそうな日も、この曲を聴いていた。言うなれば盟友みたいな曲。たくさんの夜を駆け抜けるために、わたしにはこの曲が必要だった。

2ndライブ

紅白は見たし、1stライブも2ndライブも観たけど、どーーーしても、武道館に行きたかった。生で「夜に駆ける」を聴きたかったから。

でも抽選はことごとく外れ、配信視聴しかなくなった。最後の望みをかけて前夜の抽選も応募したけど、12/4しか応募しておらず惨敗。できることは全部やった。

で、配信チケットを買うことに。人生で初めてファンクラブに入った。もっと早く入っときゃよかった。でもやっぱり悔しいから、武道館じゃできないことをやって楽しんだ。

あったかい部屋で、ビールをちびちびやりながら観る配信も悪くないぞ。
画面拡大だってできるし、こんなスクショが撮れるのも配信ならでは。
このメッシュの入れ方マネしたい…

なんだか、いい時代になったなって思った。コロナで人類が失ったものは数え切れない。でもこんな世の中にならなきゃ生まれなかったものだってある。そのひとつが配信ライブだと思う。

1回目の配信ライブはバキバキにカッコよくて鳥肌が立ち、2回目はミュージカルみたいで、3回目はあったかかった。

1stライブ

配信ライブで、あったかいってなんだ?

「うれしい」と「ありがとう」が溢れてた。数えてないけどYOASOBIのトークのなかで20回くらいは言っていたと思う。嬉しさ全開でスマホでムービー撮りだしたり、最上階はもちろん、ドラムの背後の席のお客さんにまで配慮するアーティストも珍しいと思う。

めちゃくちゃいい表情

ありがとうが繰り返されるたび、どんどん会場があったかくなっている。1回のありがとうで、1度くらい会場の気温が上がったんじゃないだろうか。言い過ぎだろうか。

その会場の温度が配信先にまで伝わってきたんだから、やっぱりYOASOBIはただモノではない。Ayaseさんの「みんな立っていいんだよ〜」の掛け声が印象的だった。その声を家にいながら聞けるなんて。私まで起立しそうになる。歴史が変わる瞬間を見た気がする。

家でぬくぬくしながら聴くのもいいけど、武道館で聴く夜に駆けるは、きっと別格なんだろうな。ありがとうって言いたいのは私のほうだ。

これからもきっと、YOASOBIを、夜に駆けるを聴きつづけるんだろう。

つぎは現地で「ありがとう」ってできたらいいな。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?