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好きレベルを比べないで

「好きなものを聞かれても、これです!と胸をはって答えられない」という悩みを聞きました。なんでよ、普通に好きなら好きって言えばいいじゃんとその場では言ってたけど、その気持ち少しわかるような気がする。

「スターウォーズが好き」相手を間違えれば、コテンパンにされかねない危険なワードです。大好きで、何回も観ているんです。だけど、もっと好きな人たちにマウンティングされると、足元にも及ばなかった…という謎の喪失感に包まれます。間違いなく好きなのに。

「村上龍が好き」精神構造のベースは彼の作品に創られたと言っても相違ないほど大好きな作家さんです。何百回も読んできたし、ひとつひとつの物語を自分の思い出みたいに大切に思っている。だけど「あの頃の龍はこんなことがあったから、あの作品の中盤でこんなエピソードを入れたんだよ」みたいな話をされると、何も言えなくなる。わたしはそれを知らない。

なんだろうこの気持ち。そういう場面に遭遇するたびに、寂しくなります。この人の方が好きだったんだと思ってしまう。この気持ちは、嫉妬に似ています。きっと、 好きだと言いながら、そんなに好きじゃないんじゃんと思われるのが嫌なんだと思う。 そんなことを思うような心の狭い人はそうそういないことくらい分かっているんですが、自分の知らない情報を出されると嫉妬してしまうんです。別に、詳しくなくてもいいのにね。でも、バカにする人っていうのは必ずいるんです。お前は○○のこと全然わかってねぇな!とか言われると、お前は人間のこと全然わかってねぇなと言いたくなる。いいじゃん別に!

人と比べるものじゃないことも分かっているし、好きに優劣なんてないのに、好きのレベルを測られることに、少し恐れがあります。凝り性の塊のような恋人に相談したら、その気持ちはまったくわからんと言われてしまいました。自分より詳しい人に教えてもらばいいじゃん、って。うん、そうなんだけどね。

これは女性特有のものでしょうか。それとも、ミーハー故の劣等感でしょうか。たぶん、プライドが高すぎるってだけなんだろうな。

もっと素直になろう。

また明日。

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