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友だちとの時差

久しぶりに会った友だちと昔話しかできなかったとき、少し悲しくなります。終始、「昔あの子こんなこと言ってたよねー!」とかで終わってしまったり。そういう人たちと話していると、いま自分が誰とも話していないような気分になる。生きている時間軸がちがうせいか、話が届いていないなぁと感じるんです。昔の話ができるからわたしに会いたかったのかなぁ…。昨日帰りの電車でね、と話はじめても「あのときもさ、電車にこんな人いたよね!」と昔話が返ってくる。えーそうだっけ、ごめん、覚えてない。

誰にだってあの頃すっごく楽しかったな、という思い出のひとつくらいあると思います。でも、いつまでもそんな話してて、楽しいのかな。いまはなにやってるのかな。かなり自分勝手なことを言っているのはわかってるんだけど、昔からずっとそうしてきたように、友だちには自分と同じペースで生きていてほしい。同じ目線で付き合っていきたいのに、近頃それがとても難しいんです。

話が合わなくなる切なさに慣れることができません。趣味があわなくなったって、話が合わないなんてことは滅多にありません。でも、昔の話しかしない人との会話は、モチベーションを保つのがとても難しい。いま辛いし、いま楽しいし、明日は今日より大変そうだし、このままやって来年どうするかな、3年後どうなってるかな、10年後どうしようかな、やばいな、そういうことで毎日いっぱいいっぱいなのに、友だちがそうじゃないのが悲しい。いつまでもぼんやりした昔話なんてしていてほしくない。このままじゃどんどん時差が広がって、友だちでいられなくなるんじゃないかと思ってなんとも言えない気持ちになるんです。

昔話しかしなくなった瞬間、人の旬が終わると思っています。大人になると、友だちでいるのも大変なんだなぁ。

また明日。

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