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日々のつれづれ忘備録

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2016年4月の記事一覧

小さな風邪をひいて騒ぐ人間は、まず心を鍛えた方がいい

小さな風邪をひいて、初めて健康だったときの素晴らしさを知る。高熱にうんうんとうなされるほどに辛いときは、そんな幸福について考える気力もない。嫉妬、不安、後悔、パニック、負の思考をかけめぐらせ起きるその感情は、"小さい風邪"という、さほど辛くないときにこそ発露する。

二日前に五針縫った顎の傷も、最初は恐ろしくて見ることもできなかったが、ガーゼを変えるたびに鏡で見ているうちに、すっかり見慣れてしまっ

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アクシデント時の冷静さはお金を払ってでも欲しい

生まれて初めて、救急車で運ばれた。なんていうことはない、貧血で意識を失っただけだったのだが、打ち所が悪かったようで、結果5針縫うはめになってしまった。

病院に運ばれて5分後には、麻酔を打たれて縫い付けられていく。奇妙な感覚にぼおっとしながら、つい1時間前までは、テラスでケーキとコーヒーを嗜みながらまったりと仕事をしていたことを思い出した。人生いつどこで何が起こるかわからない、という至極当然なこと

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不安はいずれ不釣り合いな存在となるだろう

フリーになりたてのひとの話を聞くと、「初めての月は収入0円だったよ」とか、そこまではいかなくても「元の稼ぎの半分になったよ」とか、そういう話をよく聞く。私の場合も大したコネや計画性も無いまま、考え無しに辞めてしまったせいで、しばらくは生活費を稼ぐのにいっぱいいっぱいだった。

数ヶ月前の私は、大体2週目くらいに仕事の目処がたってようやく「あ、今月の家賃や光熱費は払えるな」と胸をなでおろし、月末にな

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"出口のない恐怖"こそが「いっそ殺してくれ」を生む

ストレスは、その原因を突き止めた時点で80%解消している、という話を聞いた。つまりは、「なんで苦しいのかわからない」という恐怖こそが私たちの心を侵食するということなのだろう。

延々と続くトンネルは、その長さや暗さに恐怖があるのではない。果たして出口はあるのだろうか、という不安こそが私たちにストレスを感じさせ、恐れおののかせるのだ。

「漠然」こそが罪なのだ。のほほんと生きるためには、実は世界はあ

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つかんでは流れていく藁を捨てて

「20世紀の心理学者たちは、「人間が1日に使える意思決定の量は限られている」ことを発見しました。つまり、朝、どの服を着ていこうかとか、あるいはLINEでどう返事をしようかと意思決定をするたびに、わたしたちの心はすり減っていくのです。」(石川善樹『疲れない脳をつくる生活習慣』より)

「いつかいずれ人は死ぬ」という至極当然のことも、「だからつまり時間は有限なのだ」という部分にまで思考が及んでいないの

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忘れらんねえよ、なんてことはなく

学生時代、それなりに真面目に勉強してきたはずだけど、何を勉強したかなんてほとんど忘れてしまった。なのに、なぜか、その時は気にも留めていなかったことが今も頭にこびりついていたりする。

高校生の時、日本史の授業で先生が言っていた、「ひとは、されたことはなかなか忘れないものだ。したことはすぐに忘れてしまうのに」という言葉は、今も時折思い出す。第二次世界対戦について学んでいるときだった。

たとえば、見

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人の人生を泣くな

Miitomoをやっている。この間、「あなたがこれを見たら泣いちゃうというジャンルは何ですか」と聞かれて、「医療もの」と入力し、少し迷って答えるのをやめた。私は、そもそも医療ものが苦手で、そのセンセーショナルな演出が苦手で、それを見て泣く自分も嫌だった。

「志半ばで…」という文句がある。医療ものの演出もそうなのだが、「その人がその人生を全うできなかった」と第三者が言うことに違和感を感じる。

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"救われた"の副作用

「本当に頼りにしています」「救われました、ありがとう(泣)」「助けてください」……仕事をしていく上で、こういうウェットな言葉を投げてくる人間には気をつけた方がいい。たかだか社会人生活2年程度でも、十分に痛感したことだ。

そもそも、と思う。人間との関係性において、"救う""救われる"という言葉を使うというのは、途端に”対等な場所"を奪いうるということだ。同じ場所で対話をしていたと思っていたのに、気

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