マガジンのカバー画像

身辺雑記

318
おおむね読書日記。毎日更新が目標。
運営しているクリエイター

記事一覧

読んだ本・観た映画・書いた小説など(2024年2月)

【2024年2月に読んだ本】

①杉江松恋『読み出したら止まらない! 海外ミステリー マストリード100』日経文芸文庫
②伊坂幸太郎『逆ソクラテス』(集英社文庫)
③伊坂幸太郎『フーガとユーガ』(実業之日本社文庫)(再読)
④伊坂幸太郎『ペッパーズ・ゴースト』(朝日新聞出版)
⑤佐々木徹 編訳『英国古典推理小説集』(岩波文庫)
⑥殊能将之『ハサミ男』(講談社文庫)(再読)
⑦根本昌夫『[実践]小説

もっとみる
読んだ本・観た映画・書いた小説など(2024年1月)

読んだ本・観た映画・書いた小説など(2024年1月)

【2024年1月に読んだ本】

・アガサ・クリスティー『スタイルズ荘の怪事件』クリスティー文庫(再読)
・アガサ・クリスティー『アクロイド殺し』クリスティー文庫(再読)
・アガサ・クリスティー『オリエント急行の殺人』クリスティー文庫(再読)
・有栖川有栖・磯田和一『有栖川有栖の密室大図鑑』創元推理文庫
・アガサ・クリスティー『ABC殺人事件』クリスティー文庫(再読)
・アガサ・クリスティー『ナイル

もっとみる
ドラゴンフラッグ/2023年8月8日

ドラゴンフラッグ/2023年8月8日

10時ごろ起床。芥川の短編集を読み進める。昼ごろに読了。

・芥川龍之介『大導寺信輔の半生 手巾・湖南の扇 他十二篇』

解説によれば、芥川をより身近に感じられる「私小説」的な作品を編んだそう。「毛利先生」が良すぎた。岩波文庫に所収されている芥川龍之介の作品集はほぼすべて読んだが、個人的にはこの短編がベスト。小説が上手すぎる。

昼から在宅勤務。捗らず。ここ1、2年くらい、「今日は仕事進んだなあ」

もっとみる
小説新人賞の2次選考に落選しました。/8月8日

小説新人賞の2次選考に落選しました。/8月8日

いや~~~~~~~~~~~~~~悔しいっすね。

先日、はじめて書いた長編小説が某ライトノベル新人賞の一次選考を突破したことを報告した。

本投稿にはツイッター(現在はX)や、noteでたくさんの祝福といいねをいただいた。この場を借りて、あらためて御礼申し上げる。

上のテキストのなかで僕は自分ではクソつまらないと思っていた小説が一次選考に拾い上げられたことに率直な驚きを表明した。しかしながら通常

もっとみる
小説新人賞の一次選考を通過しました。/7月11日

小説新人賞の一次選考を通過しました。/7月11日

いやあ、マジでびっくりした。
昨日深夜に結果を見て、デカい声をあげてしまった。

今年の3月31日、僕は人生ではじめて長編小説を書き上げて、新人賞に投じたことを報告した。

大学生のころから「小説を書きたい」と思い筆をとってみるも、けっきょくは途中で投げ出すということをくり返してきた。しかしそれでも「夢は叶う」と何度も何度も何度も何度も背中を張り倒してくれた水樹奈々。

勘弁してくれと思った。「夢

もっとみる
最近読んだ本/9月12日~10月4日

最近読んだ本/9月12日~10月4日

金田一耕助強化月間。捗った気がする。

・横溝正史『犬神家の一族』

信州の財閥・犬神家の遺産相続を巡る連続殺人。

こう書くとちょっと典型的な感じがして(まあその”典型”をつくったのは横溝正史なんだが)、カビ臭い気がしないでもない。

しかし、実際に読んでみると、当主・犬神佐兵衛が残した遺書の「条件設定」があまりに巧妙で、物語としてめちゃくちゃにおもしろい。横溝正史はミステリとしての完成度もさる

もっとみる
最近読んだ本/7月24日~9月11日

最近読んだ本/7月24日~9月11日

水樹奈々ツアー中だったため読書ペースはゆっくりめ。

・野崎まど『know』

・凪良ゆう『汝、星のごとく』

・野崎まど『[映]アムリタ 新装版』

・野崎まど『舞面真面とお面の女 新装版』

・野崎まど『死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~ 新装版』

・野崎まど『小説家の作り方 新装版』

・野崎まど『パーフェクトフレンド 新装版』

・野崎 まど『2 新装版』

・エラリイ・

もっとみる
最近読んだ本/7月2日~7月23日

最近読んだ本/7月2日~7月23日

水樹奈々の新譜発売とツアー開幕ということもあって、あまり読書できなかった。「娯楽」と「やるべきこと」をいかに両立させるかを考えねばなるまい。

ということで今回は形を変えて、短評代わりにぐっと来たフレーズを引用する。

・原寮『私が殺した少女』

・Tak.『アウトライナー実践入門 「書く・考える・生活する」創造的アウトライン・プロセッシングの技術』

・彩郎『クラウド時代の思考ツール WorkF

もっとみる
残酷な真実より、優しい嘘を(最近読んだ本)/6月17日~7月1日

残酷な真実より、優しい嘘を(最近読んだ本)/6月17日~7月1日

・ディック・フランシス『興奮』

元祖ウマ娘。嘘です。「競馬シリーズ」の代表作。
おもしろいんだけど、スリラーって感想が難しい。本格ミステリと違ってトリックのできをうんぬんすることができないから。いや、おもしろいだけでいいのか。エンタメだから。ということで、おもしろかったです。

・紺野天龍『神薙虚無最後の事件』

これはブチ上がる本格ミステリ。
帯が奈須きのこ。

米澤穂信さんが「古典部シリーズ

もっとみる
最近読んだ本/5月22日~6月16日

最近読んだ本/5月22日~6月16日

前回記事にひきつづき大長編が多い。

・天童荒太『永遠の仔(四)抱擁』『永遠の仔(五)言葉』

児童養護施設で育った三人の少年少女がかつて犯した「親殺し」という”罪”。秘密を隠した彼らはやがて弁護士、刑事、看護師になるが、三人が偶然再会するとき、過去からの手は彼らを捕えようとして……。

親からの性的虐待、身体的虐待、ネグレクト――と、主人公たちが抱えた痛みを徹底的に描写した物語は、読んでいて気楽

もっとみる
最近読んだ本/3月24日~5月21日

最近読んだ本/3月24日~5月21日

やや数が多いので手短に。

・スティーグ・ラーソン『ミレニアム2 火と戯れる女 上』『ミレニアム2 火と戯れる女 下』

・スティーグ・ラーソン『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 上』『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 下』

俺の選球眼を少しでも信用してる人がいるなら、頼むからこのシリーズだけは読んでくれ。

・真保裕一『奪取 上』『奪取 下』

立ちまくったキャラクターと「偽札作り」のディ

もっとみる
友人の結婚式と。高校時代すべてが黒歴史の俺と。

友人の結婚式と。高校時代すべてが黒歴史の俺と。

※写真はイメージです。

結婚式に行ってきた。

高校の友人Sの結婚式へと参加するため、朝の新幹線に乗りひさしぶりに東京から地元大阪へ舞い戻った。

高校時代の自分に対して複雑な心境がある。もっと踏み込む。高校時代の自分を「黒歴史」だと思っている。

シンプルにいって、高校時代の僕はクソ野郎だった。

大阪出身のお笑い好きで、間違ったお笑い観を持っていた痛すぎる16歳は「人をいじる立場に立つことが

もっとみる
最近読んだ本/3月2日~3月23日

最近読んだ本/3月2日~3月23日

・島田荘司『奇想、天を動かす』(光文社文庫)

タイトルの時点で勝利が確定している。

イマジネーション豊かな大胆なトリックと繊細な社会派的ドラマの高密度な融合。人の思いこそが「奇想」と呼ぶしかない大トリックに結実し、「奇跡」を生むのだ。そんな著者の願いを感じた。名作。

・真野森作『ルポ プーチンの戦争 ──「皇帝」はなぜウクライナを狙ったのか』(筑摩選書)

毎日新聞モスクワ特派員の記者が20

もっとみる
最近読んだ本。/2022年3月1日

最近読んだ本。/2022年3月1日


・笠井潔『哲学者の密室』(創元推理文庫)

文庫1100ページ超えの超大作本格ミステリ。

40年前のナチス絶滅収容所で発生した三重の密室殺人と作中の現代パリで発生した三重の密室殺人。ハイデガーの死の哲学と堅牢きわまりない密室殺人事件をからめる濃厚な筆致は、思想家兼本格ミステリ作家の笠井潔にしかできない達成だなあ、と。

特濃な読書体験。おもしろかった。めちゃくちゃ疲れたけど。

・岡本綺堂(著

もっとみる