もめた
昨日、ある店員さんともめた。
めんどくさい客と思っただろうけど、ぼくからしたらあんたがめんどくさい店員だ。
ぼくは時々もめる。
子供の頃からずっとだ。
気が短いと時々言われる。
そうでもないと自分では思ってる。
どちらかと言うと人の話はよく聞く方だ。
ただ、「聞く」と「聞き入れる」は違うから勘違いしてはいけない。話は最後までちゃんと聞くが、それを聞き入れたり取り入れたりするのはまた別の話だ。
だからひと通り聞いて、納得がいかなかったら反論するし、間違えていたら指摘する。腑に落ちなければ受け入れることもない。
常にしっかり聞く。
だから気は長いと思っている。
ただ、もめる時の理由はだいたいいつも同じだ。
矛盾した内容を平気で押し付けてくる時だ。
いや、自分の言ってることが矛盾していることに気がついていないことがほとんどだ。
昨日の場合もそれだった。
結局、上役の方が出てきて収めてくれたから良かったが、気分は良くない。
釈然としないのだ。
解決したあとも毎回こういう気持ちになる。
矛盾に気づかない人は多い。
だから時間をかけて話を聞き、整理し、まとめる。
論理破綻してることに気づいてもらうのはなかなか骨が折れる作業だ。
感情や自己満足や思い込み。深く考えもせず前例通りにやってるだけという場合もかなり多い。サラリーマンの場合なら、それがルール的にマズイことであっても、言われている通りに履行している人がたくさんいる。
ぼくは職業柄、民法や消費者契約法など一部の法律に少しだけ明るい。採用もするから労基法の基礎的な知識もそれなりに何となく持ってると思う。商法や会社法にもちょっとだけかかわってる。
でも知らないと思って好きなことを言ってくる企業がたくさんある。
大手か中小かは関係ない。
上場企業の約款でも杜撰なものはたくさんある。
知らない人は食い物にされたり、泣き寝入りさせられたりしているのだろう。
知ってても言えないという人もいるらしい。少額だったらそのままにしてしまう人もいることだろう。
だからみんな平気で間違ったことを押し付けてくる。
この店員さんも自信満々に主張していた。
少し考えれば誰でもわかる矛盾に気づかなかったのだろうか?それとも会社からそう言えと言われて鵜呑みにしていたのだろうか?
矛盾をどう考えてるのか説明を求めると結局言葉につまってしまうことになる。
その程度の浅い考えなら、初めからぼくに偉そうなことを言うな。
そう思ってしまうのだ。
じゃあお前は全てルール通りやってるのか?と聞かれると答えは「いいえ」だ。
ただ必ず準備をしている。
「この件でこういうお客さんからこう責められたらもうお手上げだからさっさと謝ってしまおう」とあらかじめ対応を決めている。
あの店員さんのように必死で勝ち目のない主張を繰り返すことなど絶対にない。
争うだけ無駄だからだ。
うまく誤魔化せれば御の字、ダメならもともとという感覚だ。
それがいいのか悪いのかは分からない。
でも少なくとも不毛なやりとりは激減する。
相手の時間も損ねない。
自分の精神もすり減らない。
ああ、もっと分かりやすく白黒の判断が可能なら楽なのに。