月の光


心の岸辺のすぐそばに 諦めが 2本足で立ちすくんでいる
こちらをじっと見つめて 少し笑っている

向うの空は ひどく穏やかで 
黙って夜明けを待ついじらしさに唇をつむぎ 頭に星なんか乗せている

微量の風が さわさわと吹いている以外は
宇宙のように 家もなく 人もなく 静かでした

過去から未来へ 時間は流れ 
心も 過去から未来へと 川のせせらぎと一緒に きらきら流れていきます

それを眺めて座り込んでいる

さて、どうしようか と考えても
向うの空の様子が 変わらない限りは
私が立ち上がっても 歩き回っても 何も変わりません

今は静かに ドビュッシーの膝に眠り
そっと読み聞かせてくれる歌に 耳を傾けて

夜明けを待ちたい

月の光

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