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古市憲寿さんに共感した日ー「正直」であるという嫌われ者の法則

「変わっていくものを好きになってもしょうがない」

先日、『しゃべくり007』に出演していた際の古市憲寿さんの発言。恋愛する上で、見た目のタイプとかはない、見た目は変わるから、とおっしゃっていて、なんだかとても好感度が上がりました。

そもそも、彼のことを嫌いでもなんでもないんですが、同い年なのに何千歩も先を行く男性というだけで、フィルターをかけていたところがあるのかもしれません。なんとなく、好意的に見ていないところがありました。

ただ、彼の意見はいつも「正直」で、だからこそ炎上するし批判も少なくないし、でもそれは同時に、とてもうらやましいことでもありました。

私が正直に感情をさらけ出して話ができるのは、たぶん旦那さんに対してだけ。彼に対しては、どんなに腹黒かったり嫌味だったりしても、「私はこう考える」という意見をはっきり言っても嫌われないという安心感があるからです。

「思ったことをそのまま口に出しちゃう。我慢できないんです」と古市さんも言っていましたが、それってめちゃくちゃ怖いことで、同時にすごく気持ちいいことなんですよね。

【父が不倫した】のほうでも書こうと思っているので話があちこちに飛んでしまうかもしれませんが、今、私の母は父の不倫問題に加えて、実姉に貸したお金のことでも悩んでいます。

借金で首が回らなくなりそうと泣きつかれた母は、実姉を信じて一生懸命貯めてきたお金を貸しました。

しかしそれから2年、「後で借用書を書いて持って行くから」と言ったきり実姉からの連絡が途絶えていたことを、私は父の不倫騒動の最中に知らされたのです。

妹がすぐに母の実弟に相談して、ようやく話ができたのですが……時すでに遅し。なんと、なんの断りもなく(おそらく自己破産する人というのはそういうものだとは思いますが…)、いつの間にか自己破産の準備をしていたことが発覚しました。

自己破産をされてしまっては、お金は返ってきません。ましてや借用書もなく、連帯保証人を確保できているわけでもありません。

「さすがにそんな無責任なことってないんじゃないか……」

と、今も対策を考えている最中なのですが、ある時にふと、「正直」な意見を言ってしまいました。

「自己破産をするって、自分で借金したのにその返済を放棄するってことだよ? 合法でできる泥棒行為だよ? 住宅ローンが返せなくなったっていうけど、みんな頑張って仕事して計画的に返済してるのに、自己破産するからなかったことにしてくれるよねって、犯罪者じゃん」

ひと呼吸置いてから言葉を発していたら、私にとっても叔母であることに変わりはないし、おそらく「犯罪者」というワードは出てこなかったと思います。母からしたら、言われなくてもわかってるけど、そこは姉妹の絆があると信じて、「自分にだけはそんな裏切り行為はしない」と思いたかったはずです。

案の定、母のトーンが下がりました。

「私に対して姉がそんなことできるはずがない」

以降、母はこの件について、相談こそしてくるものの、いつだって必要最低限の反応です。正しいのは私のほうだし、悪いのは叔母のほう。でもおそらく、母の中で嫌な奴は私のほう

家族問題になると卑屈になってしまうことは、自分でもわかっています。でもいつだって、正直な意見を言ったあとは必ず、私がひとり“悪者”という空気になりました。

正論を言ったあとは、それがもっと顕著になりました。

私は自分の家族が苦手です。母や妹、姪っ子たちのことは大好きだけど、それでも、家族が苦手です。

一連の騒動によって、「全部が片付いたら、今度こそちゃんと距離を置こう」と自分に対して正直になれたことが、唯一の収穫だったな…といずれ思うのでしょう。

いつだったか、旦那さんが「もともと見た目が好きだったけど、中身を愛してる」と私に言いました。彼はたぶん、私の“変われない部分”を愛してくれているのだと、日々の生活の中で感じます。

彼となら、苦手なものも好きになれるかもしれない。

「正直」でいると嫌われる。でも、それを愛してくれる人こそ真の理解者であり、大事にしていくべき人なのでしょう。血のつながりなんて、やっぱり関係なかった。

『しゃべくり007』を見ながら、なんだか感傷的になってしまった自分が、妙に笑えてしまいました。


※お写真、お借りしました! ありがとうございました!



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