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シリーズ 昭和百景 「レタスと戦争 食卓に高原野菜をもたらした、ふたつの戦争」


 日本の農村に、レタスやキャベツといった洋菜が持ち込まれたのは、太平洋戦争後のことだ。今日では卸値も高く、高原野菜の収穫に恵まれた自治体では、地方創生の支援を叫ばなくても収入が見込め、農家は価格高騰を狙った出荷で大きな利益を得る。農家ではそれを「バクチ」と呼んだりしている。

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