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家族ってなんだろう

【これまでのあらすじ】
「宗教二世」として育てられた私だが、現実社会の中で信仰の矛盾を感じ、メンタルを病んでしまう。現在は生活保護を受けながら生き方を模索する日々。
そんな中、首に正体不明のしこりが出来ていることに気づき病院へ。さらに検査する為に入院・手術をすることになるのである。

というわけで、入院生活始まりました。
お空の青さが何とも言えない清々しさでした

入院受付窓口で書類を提出。
現在、生活保護を受けてるので治療費の負担はないはずであるが、連帯保証人の項に空白にしてたら、本来ならば受け付けられない的な態度を取られる。
まぁ想定の範囲内の反応ではあるが、シビアなんだなぁ、というか、やはり私がゆるいのか。
結局、「家族・知人なし 福祉」の判がバンと押されて、手続きは進んだが、周りを見てみると大抵の人は誰か付き添いがいてた。
やはり家族の誰かだろうか。
独りで来てる人もいたけど。

なんだかんだで病室へ。
スタッフの方から面会についての説明を受ける。
「明日の手術はご家族どなたかいらっしゃるんですか?」
「いえ、来ません」と私。

「今はコロナウィルスの対策の為、面会は談話室にて、荷物の受け渡しのみでお願いしています。面会に来られた方はこの『家族カード』を付けていただきます。」
「原則はご家族様のみでお願いいたします」

手術を担当するお医者さんと簡単な診察。
「明日、ご家族の方はどなたかいらっしゃいますか?」
「いえ、来ません」と私。

………

これが世間一般なんだな。
今の私にとって一番遠くに置いておきたい存在であるのに、第三者からは一番そばにいるべき存在として認識される。
確かにそれは間違いではないであろうし、そうでありたかった。
しかし家族、両親が望む信仰の姿から外れた私にとって「家族」って何なのだろうか。

そんな時、ふと思い出したのが、この前読んだ幡野広志さんの本。
今、本が手元にないので正確さに欠けるがNASAではロケットの打ち上げで事故などが起こった際にケアするのは配偶者とその子供だけ、ただ血縁で繋がってる家族ではなく「自身で作り上げた家族」が対象なのだと言うのである。

これを読んだとき、血の繋がりで縛り付けられるイメージでしかとらえられなかった家族像から解放された気がして気が楽になったのを覚えている。

今さらだが、これからの自分を守る為にも新たに家族を作るしかないのだろうか。

いわゆる適齢期はとうに過ぎ、子供を望むのはもう無理な話だが、今の彼氏が夫になっる可能性はあるっちゃあるがどうなんだろう。
こんな時、そばにいて欲しい人を「家族」と呼べるようにしたい。

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