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用語説明のコツ

大学院入試を考えるうえで必須となるのが用語説明です。
多くの大学院で用語説明が出題されています。中には「一体何を説明すればいいのだろう」と頭を抱えてしまう人も多いのではないでしょうか。

当然のことながら用語説明で「どのようなことを書くか」ということが整理されていないと、必要な情報を記述できなかったり、冗長な文章になって論点が定まらなかったりということが起こってきます。

ここでは心理系大学院における用語説明のコツを説明していきたいと思います。
当然のことながら出題者はその用語についてよく知っている人物で、「最低限このくらいは言及してほしいな」という想定があると思います。その「言及してほしい」場所にあたりをつけて説明していくことが必要になります。

リンゴを例に用語説明をしてみる

まず、「りんご」を例にどのような用語説明が分かりやすいのかを考えていきます。

りんご
アダムとイブは旧約聖書の中で最初の人間とされている。天地創造の後にヤハウェによって創られ、アダムは現在では「男性」と呼ばれるもの、イブは現在では「女性」と言われるものである。旧約聖書「創世記」第三章によれば、アダムとイブは蛇にそそのかされて「禁断の果実」を口にしてエデンの園を追放される。この「禁断の果実」がりんごである。

誰が見てもおかしいのですが、こういうことはよくあります。直接的に関係ないことについて長々と語られるパターンです。大学院入試では当然のことながら幅広い知識を求められますので、そこまで深いことを書かなくてもよいのです。みんなが当然知っているようなことを当たり前に書けばいいのです。

みんなが当然知っているようなことについて整理してみましょう。
「赤い」「丸い」「果実」「食用」「加工品がたくさんある」このあたりでしょうか。これらを踏まえてりんごの説明を書いてみます。

りんご
広く全国で食用とされる果実である。色々な品種があるが、日本国内で食用とされる多くの種類は赤い色をしており、成人男性のこぶしをやや大きくした程度の大きさを持ち、丸みをおびている。生食されることも多いが、ジャムや酒などに加工されたものを口にすることも多い。

これだとみんなが知っている情報を大体網羅していると言えるのではないでしょうか。

このように用語解説においても「平均的な心理学部の学生が当然知っているようなこと」を説明できれば良いのです。マニアックな知識は必要ありません。

「精神年齢」を例に考えてみる

精神年齢と聞いて平均的な心理学部の学生が当然知っておいてほしい関連事項として「知的機能」「生活年齢」「アルフレッド・ビネー」「IQ」「スタンフォード・ビネー式知能検査」などがあげられるでしょう。これらのキーワードを使って説明していけばよいのです。

精神年齢
心理学者であるアルフレッド・ビネーによって定義された概念である。ビネーによって提唱された当時は主に子どもの知的機能を図る尺度として定義された。ある年齢の平均的な子どもが達成できる課題を達成できるかどうかで算出される。その後、スタンフォード大学のターマンによって精神年齢/生活年齢×100がIQとして定義され、スタンフォード・ビネー式知能検査へと発展した。

このようにして関連する事項を並べ、それを使って説明していけばよいのです。関連事項の出し方としては、「提唱者」「目的」「方法」「対立概念」「発展概念」などがあげられるでしょう。

あとは練習あるのみなので、いろいろな問題を解いてみましょう。

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